メキシコで偽札を掴まされ警察沙汰寸前になった両替の悪夢
旅行情報
あなたの旅行先の国名・都市名
メキシコ、メキシコシティ
あなたが旅行に行った年月
2023年11月
あなたが旅行に行った回数
6回目
あなたの年齢、性別、職業
41歳、女性、フリーランス翻訳家
一緒に旅行に行った人の人数
2人(妹と二人旅)
トラブル体験をした場所
ティオティワカン遺跡行きバスが出発する北バスターミナル内の両替店
トラブル内容
古代マヤやアステカの文明に惹かれ、妹と一緒にメキシコ旅行へ出かけました。旅のメインイベントは、広大な谷間に広がる巨大遺跡ティオティワカンへの訪問でした。どこまでも真っ直ぐに伸びる「死者の道」と、威風堂々とそびえ立つ「太陽のピラミッド」の雄大な姿をこの目で見ることをずっと楽しみにしていました。
メキシコシティ中心部のホテルから、長距離バスに乗るために市北部の「北バスターミナル(Terminal del Norte)」へ向かいました。遺跡周辺の露店やローカルな乗り合いタクシーではクレジットカードが一切使えず、現金決済のみだと聞いていたため、ターミナル構内に並ぶ両替店の一つで、持参していた米ドル現金をメキシコ・ペソへ外貨両替することにしたのです。この安易な判断が、警察を巻き込む大トラブルの引き金となりました。
メキシコでは、自国通貨であるペソの表記に米ドルと全く同じ「$」記号が使われます。店先の電光掲示板には「1USD=$17.20」と表示されていました。窓口の若い男性店員に300米ドルを差し出すと、早口なスペイン語と英語を混ぜながら「手数料として$25かかるが問題ないか」と聞いてきました。私は「$」を当然メキシコ・ペソのことだと思い込み、25ペソ(日本円で約200円程度)なら非常に良心的だと判断して軽く頷いてしまいました。
しかし、手渡された明細書を見て驚愕しました。差し引かれていたのは「25米ドル(日本円で約3,700円相当)」だったのです。通貨記号が同じであることを悪用した典型的な表記トラップでした。その場で抗議したものの、店員は「ドルで手数料がかかるのは当たり前だ。すでに処理は完了した」と冷たく言い放ち、取り合ってくれませんでした。バスの出発時間が迫っていたため、悔しさを飲み込んで受け取ったペソの札束をバッグに押し込み、急いで遺跡行きのバスに飛び乗りました。
本当の恐怖は、ティオティワカン遺跡の入場ゲートに到着した直後に訪れました。チケット売り場の窓口で、先ほど両替所で受け取ったばかりの500ペソ紙幣を差し出したところ、係員の女性が表情を一変させました。専用の特殊なペンで紙幣をなぞり、透かしをブラックライトにかざした瞬間、大声で周囲の警備員を呼んだのです。
係員は私を指差しながら「この500ペソ札は精巧な偽札だ!偽造通貨の使用は重罪だ」と叫びました。青ざめていると、銃を腰に提げた現地の警察官2名が威圧的な態度で詰め寄ってきました。妹はパニックで泣き出しそうになり、私は必死に「今朝、北バスターミナルの両替店で受け取ったばかりのお金だ」と英語と片言のスペイン語で訴え、両替時のレシートを見せました。
しかし、警察官は「レシートには両替した総額しか書かれておらず、この偽札の固有番号が記載されているわけではない。あなたが街中で偽札を混ぜた可能性も否定できない」と厳しく追及され、別室で所持品検査と身元確認を長時間受けさせられる事態に発展しました。最終的には、日本大使館の緊急連絡先を提示し、持っていたクレジットカードで改めて正規のチケット代金を支払うことで、偽札を没収されただけで身柄の拘束はなんとか免れました。
せっかく辿り着いた太陽のピラミッドを前にしても、冷や汗と精神的なショックで足が震え、遺跡の壮大な景色を心から楽しむ余裕など完全に失われていました。
この手口は、外国人観光客に紛れ込ませて偽札を処分する悪質な両替商の罠でした。メキシコでは高額紙幣の偽札が社会問題化していることをもっと認識するべきでした。外貨両替をする際は、バスターミナルなどの雑多な場所を避け、厳格な偽札鑑定機を備えた空港内の正規銀行を利用するべきでした。また、同じ記号を使うペソとドルの単位を曖昧にせず、受け取る紙幣も偽札リスクの低い小額紙幣(100ペソや50ペソ)に細かく崩して受け取る防犯対策を徹底するべきだったと痛感しました。
トラブルに巻き込まれないためにするべきだった行動
メキシコでは米ドルと同じ「$」記号が使われるため、手数料やレートの単位がどちらの通貨なのかを事前に必ず書面で確認するべきでした。また、街中やバスターミナルの個人両替店は偽札混入のリスクが高いため絶対に避け、空港や大手銀行の窓口を利用し、偽札が出回りにくい100ペソ以下の小額紙幣で受け取るよう徹底するべきでした。





































