旅行情報

あなたの旅行先の国名・都市名

インドネシア、バリ島

あなたが旅行に行った年月

2024年6月

あなたが旅行に行った回数

2回目

あなたの年齢、性別、職業

34歳、男性、公務員

一緒に旅行に行った人の人数

2人(妻とハネムーン)

トラブル体験をした場所

クタ地区の繁華街にある土産物屋併設の両替スタンド

トラブル内容

結婚式を挙げた翌月、妻との新婚旅行でインドネシアのバリ島を訪れました。デンパサール空港に降り立ち、南国特有の熱気と色鮮やかなモニュメントに迎えられ、最高のバカンスが始まると胸を躍らせていました。

宿泊先であるクタ地区のホテルに到着後、現地のスパやマリンアクティビティの支払いに現金が必要となりました。インドネシア・ルピアは日本円に対してゼロの桁数が非常に多く、金銭感覚を掴むのが難しい通貨です。空港内の銀行窓口で少額だけ両替していたのですが、滞在中の現地ガイドへのチップや屋台での食事を考えると手持ちが心許なくなり、街中で追加の日本円を両替することにしました。これが思わぬトラブルの引き金となってしまいました。

繁華街の通りを歩いていると、路面にある正規の銀行窓口よりも明らかにレートが良い看板を出している小さな土産物店が目に留まりました。店の奥に「MONEY CHANGER」と手書きされた簡易的なカウンターがあり、少し薄暗い雰囲気でしたが、当時のレート相場よりも1割近く得をする数字が掲示されていました。「少しでもお得に両替して、ディナーのランクを上げよう」という浅ましい欲が出てしまい、妻を店の外で待たせたまま、持っていた日本円の4万円を差し出してルピアへの外貨両替を頼みました。

窓口にいた男性店員は、愛想良く笑顔で対応してくれました。電卓を叩いて「4万円ならこれだけのルピアになる」と液晶画面を見せてくれたのですが、提示された数字は確かに看板通りの好条件でした。店員は机の上に5万ルピア札と10万ルピア札の束をドサッと積み上げ、私の目の前でリズミカルに札束を数え始めました。

しかし、ここからが巧妙な罠でした。店員は「ワン、ツー、スリー……」と大きな声で数えながら、途中でわざとお札の端を机から床へポロリと落としたのです。私が「落ちましたよ」と拾おうとして視線を下に落としたその一瞬の隙に、机の上の札束から数枚の10万ルピア札を手元に素早く引き抜いて隠していました。

さらに店員は、床から拾ったお札を戻したあと、「もう一度最初から数えるね」と言って再び猛スピードでお札を数え直しました。その手さばきがあまりに素早く、また桁数が多すぎるため、頭の中で日本円への換算が追いつかず、完全に思考が混乱してしまいました。最後にお札を乱雑にまとめられてゴムで縛られ、「はい、全部でこの金額ね。パーフェクト!」と笑顔で渡されました。

店の外に出て妻と合流し、嫌な胸騒ぎがしたため、近くの明るいカフェに入って受け取った札束を落ち着いて一枚ずつ数え直しました。すると、電卓で提示されていた金額よりも、日本円にして約1万2000円分に相当するルピアがごっそり足りていなかったのです。さらに、混ざっていたお札の中には端が大きく破れてテープで補修されたものや、既に流通が停止している旧紙幣まで紛れ込んでいました。

急いでその店に戻り、「金額が全然足りないし、破れたお札が入っている。元の日本円を返して外貨両替をやり直してほしい」と抗議しました。しかし、先ほどまでの人懐っこい笑顔は消え去り、奥から体格の良い別の男が出てきて「うちを出た後に文句を言われても困る。お前が途中で落としたんじゃないのか」「警察を呼ぶなら呼べ」と威圧的に睨みつけられました。新婚旅行の初日から妻を危険な目に遭わせたくない、これ以上揉めて旅の雰囲気を台無しにしたくないという焦りから、結局泣き寝入りして店を立ち去るしかありませんでした。

この手口はバリ島で多発している典型的な両替詐欺だと後から知りました。相場より異常に良いレートを掲げる無認可の店には絶対に近づかず、緑色の認可マーク(Authorized Money Changer)がある公認両替所や大手銀行を利用するべきだったと痛感しました。また、桁数が多い通貨を扱う際は、相手のペースに惑わされず、カウンターから絶対に目を離さずにその場で自分の手で数え直す冷静さを持つべきでした。

トラブルに巻き込まれないためにするべきだった行動

街中の看板に書かれた異常に有利なレートに惑わされず、インドネシア中央銀行の公認マーク(Authorized Money Changer)が掲示された信頼できる店舗や、空港・大手銀行の窓口でのみ両替を行うべきでした。また、桁数が多い通貨の両替では、お札を渡されたその場で店員から目を離さず、一枚ずつ自分で確実に検算するべきでした。