旅行情報

あなたの旅行先の国名・都市名

ベトナム、ホーチミン

あなたが旅行に行った年月

2023年10月

あなたが旅行に行った回数

4回目

あなたの年齢、性別、職業

48歳、男、会社員

一緒に旅行に行った人の人数

2人

トラブル体験をした場所

ホーチミン市内の路上にある個人経営の両替所

トラブル内容

その日はホーチミン市内の主要な観光地を巡っており、計画以上に現地の通貨であるベトナムドンを消費してしまいました。次の目的地への移動費や夕食代が必要となり、急遽その場で手元にある日本円を両替する必要性に迫られました。街中を歩いていると、路肩に「両替レート」を大きく掲げた個人経営の両替所が目に留まりました。その看板に書かれた数値は、事前にネットで調べていたレートよりも明らかに好条件で、私は「これなら空港よりも町中の方がずっとお得だ」という安易な期待を抱いてしまいました。

これがすべてのトラブルの始まりでした。当時の私はホーチミンには何度か訪れた経験があり、ある程度の慣れがあったことで慢心していたのだと思います。店に入ると、カウンターには無愛想な男性が一人座っていました。私は日本円で3万円分を両替しようと、躊躇することなく現金を差し出しました。店員は電卓を叩きながら手際よくドンを数え始めましたが、その指の動きが速すぎて、計算のプロセスが全く追えません。提示された金額を受け取った瞬間、私は違和感を覚えました。看板に表示されていたレートを単純計算しても、手元にある額よりも明らかに多いはずだったからです。

私がその場ですぐに「計算が合っていない。もっと額が多いはずだ」と指摘すると、店員はそれまで見せていた事務的な態度を一変させ、看板を激しく叩きながら、ベトナム語で何かをまくし立ててきました。私が看板の端に目を凝らすと、そこには虫眼鏡で見なければ分からないほどの小さな文字で「手数料20%」という記載が貼られていました。しかし、その手数料を引いたとしても、提示された金額とは整合性が取れません。明らかに、日本人観光客である私をターゲットにし、複雑な計算で混乱させた上で、不当な手数料を二重に上乗せして搾取する詐欺的な手口だったのです。

私が強く抗議しようとすると、店内の奥のカーテンの向こうから、明らかに威圧的な態度をとる屈強な男が現れました。その場の空気は一瞬で殺伐とし、二人掛かりで私を囲い込むような圧力をかけてきました。異国の地で、しかも言葉も十分に伝わらない中でこれ以上の言い争いを続けることは、物理的な危険を招くと直感しました。悔しさと憤りを感じつつも、私はこれ以上の追及を諦め、彼らが一方的に提示した金額を受け取って店を去るしかありませんでした。

結局、この外貨両替での損害は、金額そのものよりも、異国の地で騙されたという精神的なショックの方がはるかに大きいものでした。冷静になって考えれば、そもそも路上で不自然に高いレートを表示している店に、まともな商売をしているところなどあるはずがありません。私は焦っていたとはいえ、相手が計算するプロセスを最後まで注意深く監視せず、向こうの差し出した金額を鵜呑みにしてしまったことが、被害を拡大させる原因となりました。

この出来事は、自分は「ある程度のベテラン旅行者だ」という傲慢さが招いた自業自得の事態でした。言葉が通じない海外で、自分たちの身と資産を守るためには、いかに事前の情報収集が重要かを改めて思い知らされました。同じような手口は世界中の観光地で横行しており、私と同じように焦って路上で両替し、不当な手数料を取られて泣き寝入りする観光客は後を絶ちません。その後、私はこの両替所の前を何度か通りましたが、私と同じように看板のレートに釣られて足を踏み入れようとする旅行者を見かけるたびに、心の中で「止めておけ」と叫びたくなりました。海外旅行における金銭のやり取りには、一時の油断も許されないという教訓を、身をもって学んだ忘れられない苦い経験となりました。

トラブルに巻き込まれないためにするべきだった行動

不自然にレートが良い路上両替所は避け、空港内の公式銀行や大手のホテル、信頼できる銀行窓口で両替するべきでした。