海外旅行で起こりやすい身体のトラブル対処法
新しい体験や出会いが刺激的で楽しみな海外旅行ですが、見知らぬ土地での慣れない環境や気候、食文化の違いなどから体調を崩しやすいという心配もあります。誰もが経験しやすい身体のトラブルですが、適切な対応をすることでその影響を最小限に抑えることもできます。今回は海外旅行時に多い身体のトラブル対処法と、海外旅行者が発症しやすい旅行者下痢症についてのお話です。
身体のトラブルを防ぐための対処マニュアル
どんなに注意したとしても起こってしまう体調に関するトラブルですが、事前の準備や体調不良時の適切な処置によって最小限に防ぐことができます。最終的に「楽しかった海外旅行」にするためにも、身体のトラブルに対する知識を覚えておきましょう。
3段階にわけて考える体調トラブルマニュアル
体調管理の基本として“旅行前、旅行中、帰国後”の3段階にわけて説明していきましょう。
旅行前/健康チェック&準備
【健康チェックは必須】旅行前の自分の体調をしっかりと管理することはとても重要。ありがちなのが、旅行休暇のために“無茶な仕事の前倒し”をして体調を崩すことです。旅行のために無理をして旅行先で身体が不調になると本末転倒。旅行前の多少の無理は仕方ないとしても、その際の健康チェックは必ず行って対処しておくことが大切です。
【旅行のための準備1】もし持病があるようなら主治医に相談して必要な薬を処方してもらうことを忘れずに! また、予防接種が必要な地域に行くのであれば事前にワクチンを接種するようにしましょう。もし旅行当日に体調がすぐれないようであれば、決して無理をせずに旅行の予定を見直しましょう。余裕のあるスケジュールにすることで体調を回復させちゃいましょう!
【旅行のための準備2】旅行用救急セットを準備しておくと、ちょっとした体調不良を起こしたときに安心です。基本セットとして、
※胃腸薬/風邪薬/痛み止め(頭痛、生理痛)/乗り物酔い止め薬/絆創膏や消毒液/持病の薬
などがあるといいでしょう。そして救急セットは、航空機搭乗中は手荷物に入れておくのがおすすめ。預け荷物に入れてしまうと緊急時やロストバケージの際に困ることになります。
旅行中/体調管理
海外旅行中は長時間の移動や現地の慣れない環境、食事や水質の違いなどで体調を崩してしまうことがありがちです。事前の予防策と対処法を覚えて、落ち着いて対応しましょう。
【腹痛、下痢、吐き気】海外旅行中にいちばん多い体調不良が、腹痛や下痢、吐き気などの消化器系トラブルです。海外では“硬質の水”“香辛料や油分の多い料理”が多いので、これらを口にすることで胃腸に過多な刺激を与えることになってしまいます。特に生水や氷、生野菜、さらに過熱が不十分な魚介類には要注意です。移動疲れやストレスで胃腸の働きが弱まることも多々あるので、「胃腸の調子がちょっと変だな」と思ったら胃腸薬を飲む、生水や刺激的な食事は避けるなどで対応しましょう。また、元々胃腸が弱い場合には上記の水や料理は避けた方が無難です。
【風邪、発熱】慣れない土地へ行く緊張感などで現地では免疫力が低下しやすくなります。この影響もあって長時間フライトによる循環器系への負担や現地の温度差による身体への負担で、喉の痛みや発熱、咳などの風邪の症状が出ることも多々あります。また、空港や観光地など人混みが多い場所ではウイルスに触れてしまうリスクも増えてきます。体調が良くないようなら、無理をせずに休息と水分補給をしましょう。
【めまい、頭痛、倦怠感】現地での行動中にめまいや頭痛、倦怠感を感じることもありがちな症状です。これは時差ボケによる寝不足や慣れない土地での行動による緊張感と疲労、現地の温度の変化などが影響しています。加えて詰め込みすぎの行動スケジュールは、知らないうちに疲労が蓄積して頭痛やめまいを引き起こす要因となります。ちょっとでも身体に異変を感じたら症状が悪化しないうちに身体を休め、水分や栄養補給をしておきましょう。
【現地で体調不良になったら…】どんな症状だとしても、とにかく無理をしないでしっかり休息を取ることが基本。せっかくの海外で無理をしがちですが、疲労が蓄積すると症状が悪化しかねません。ホテルで横になるだけでもかなり効果的です。その際、水分補給も必要ですが海外では水道水は避けた方が無難。ミネラルウォーターを飲むようにしましょう。必要なら持参した市販薬も服用しておきます。あまり症状が重いのであれば、病院に行くことも考えましょう。
帰国後/身体に変化がないかのチェック
楽しかった海外旅行から帰国して数日間は、旅の疲れを取るためにしっかりと休息を取りましょう。肉体的にも精神的にも、非日常から日常生活への切り替えをきちんとするために休息は重要です。
【帰国後すぐの無理はしない】帰国当日すぐに仕事に向かう、という人も多いかもしれませんが、おすすめはできません。肉体的精神的の疲労が無いわけがありません。海外旅行計画を考える時点で、帰国の休息期間もできるだけ考えておきましょう。
【身体の様子をチェック】帰国後に発熱があったり下痢が続いたり、体調不良が続くようなら病院で診てもらいましょう。後述しますが、特に下痢が長く続く場合はすぐに病院に行くことをおすすめします。
【栄養バランスを考えた食生活を送る】現地では栄養バランスは頭から消えていたはず…美味しいものをたくさん食べて大満足したので、帰国後はその分栄養バランスを整えた食生活を送るように心がけましょう。整った栄養を取ることで、旅行疲れからの回復も早まってきます。
海外旅行者の大半がかかる旅行者下痢症とは?
海外旅行によく行く人であればご存じかもしれませんが、旅行者下痢症という症状を知っていますか? 実は、海外旅行に行った人の半数以上の人が現地もしくは帰国後に下痢になるといわれているのです。
【旅行者下痢症の症状】旅行者下痢症は、海外旅行中、または帰国後10日以内に発症するといわれています。旅行先で下痢になっても、ほとんどは数日で治まることが多いのですが、帰国してからも下痢が治まらない場合もあります。こうなってくると、下痢の原因となった消化器系への何らかの感染が治まっていないということになります。これは、感染後に腸が過敏になっている、または下痢になったことで消化器の病気が表に出てきた、などの可能性があるということです。
【下痢症の原因】原因は大きく分けると病原性と非病原性の2種類に分かれます。病原性とは細菌やウイルス、寄生虫などが関与していて、現地での汚染された食べ物や水が大半の原因となります。非病原性の場合だと現地の香辛料や油の違い、水の硬度、さらには時差や慣れない環境によるストレスが原因となります。
【予防と対策】衛生的な管理としては「生水や氷、十分に加熱されていない食物を避ける」「現地の水道水などを使った歯磨きなども避ける」、ワクチン管理としては、旅行先の感染症状況を事前にチェックして、「出発前に必要なワクチンを接種する」、さらに旅行前には「十分な睡眠と休養を取り、無理のないスケジュールで海外を過ごす」ことが大切です。
【下痢の対処法】軽度の下痢症なら消化のいい食事と多めの水分補給(おすすめは経口補水液)で対処、下痢の回数が多いなら下痢止めや抗菌薬を飲みますが、この際には必ず病院で医師の指導に従って薬を飲みましょう。現地で我慢できないほど症状が酷い下痢の場合には、現地の病院に行くようにしましょう。









































