旅行情報

あなたの旅行先の国名・都市名

中国・北京

あなたが旅行に行った年月

2024年3月

あなたが旅行に行った回数

10回以上

あなたの年齢、性別、職業

35歳・男・会社員

一緒に旅行に行った人の人数

1人旅

トラブル体験をした場所

北京市内の両替所・王府井付近

トラブル内容

北京に到着した初日、長時間のフライトの疲れもありながら、ようやく異国の空気に触れた高揚感で気分はかなり上がっていました。空港から市内まではタクシーで移動し、ホテルにチェックインした後、「せっかくだし少し周辺を歩いてみよう」と軽い気持ちで外に出たのが、今回のトラブルの始まりでした。

手元には日本円はあるものの、人民元はほとんど持っていない状態で、「とりあえず少しでも現地通貨を用意しておかないと不便だろう」と考え、観光地として有名な王府井(ワンフーチン)周辺で両替所を探すことにしました。人通りも多く、ブランド店や飲食店が立ち並ぶ賑やかなエリアだったため、「このあたりなら変な店はないだろう」と、どこか油断していたのも事実です。

しばらく歩いていると、通りに面した小さな両替所を見つけました。ガラス張りの外観で、中にはカウンターと簡単なレート表が掲示されており、一見すると普通の両替店に見えました。レートを確認すると、空港で見たレートよりもわずかに良く、「ここで替えた方が得だな」と判断してしまいました。今思えば、この“少し良いレート”に引っかかったのが完全に落とし穴でした。

私は日本円で5万円分を差し出し、人民元への両替をお願いしました。店員は無表情ながらも慣れた手つきでお札を数え、電卓を叩き、何やら素早く処理を進めていきます。その流れの速さに、こちらもつい急かされるような気持ちになり、細かく確認する余裕を失っていました。

ほどなくして、人民元の束を差し出されました。見た目にはそれなりの厚みがあり、「こんなものかな」と軽く数えたつもりにはなったのですが、人民元は紙幣のデザインが似ているものも多く、慣れていない自分にとっては一枚一枚を正確に確認するのが難しい状況でした。結果的に、その場での確認が甘かったことが後々大きなミスにつながります。

両替所を出た後、少し歩いて近くのコンビニに入り、飲み物と軽食を買おうとレジに向かいました。そこで店員にお札を渡したところ、怪訝な顔をされ、「これは使えない」と突き返されました。最初は何を言われているのか分からず戸惑いましたが、よく見ると数枚の紙幣が明らかに古いデザインのものであったり、端が破れていたり、汚れがひどかったりと、流通に適さない状態のものが混ざっていたのです。

さらに不安になり、その場で財布の中身をすべて取り出して確認してみると、どう考えても受け取ったはずの金額より少ないことに気づきました。ざっと計算しても、数千円分は足りていない感覚でした。頭の中が一気に真っ白になり、「やられたかもしれない」という焦りと後悔が一気に押し寄せてきました。

すぐに両替所へ引き返しましたが、店員の態度は一変し、こちらの訴えに対して「問題ない」「渡した金額は合っている」の一点張り。英語で説明しようとしても十分に通じず、こちらの必死さとは裏腹に、相手はまったく取り合う様子がありませんでした。中国語もほとんど話せない自分にとっては、交渉する手段が極端に限られており、状況は非常に不利でした。

周囲にいた人に助けを求めようともしましたが、観光地特有の無関心さというか、誰も深く関わろうとはしてくれず、結果的にどうすることもできないまま、その場を後にするしかありませんでした。悔しさと情けなさでしばらくは気持ちの整理がつかず、せっかくの旅行初日が一気に苦い思い出になってしまいました。

後からインターネットで調べてみると、観光地周辺の非公認両替所では同様の被害が頻繁に報告されており、今回自分が遭ったケースも典型的な手口の一つだということが分かりました。渡す瞬間に一部の紙幣を抜き取る「早業」や、旧紙幣・損傷紙幣を混ぜて渡すといった手法は、観光客を狙った常套手段のようです。

今回の経験を通じて痛感したのは、「少しでも得をしよう」という気持ちが判断を鈍らせるということ、そして海外では“見た目が普通”というだけでは安全の保証にはならないということでした。外貨両替は多少レートが悪くても、空港の正規カウンターや銀行など信頼できる場所で行うべきだったと、心から反省しています。

また、中国ではWeChat PayやAlipayといった電子決済が非常に普及しているとはいえ、外国人がすぐに使いこなせる環境とは限らず、現金が必要になる場面もまだ多くあります。だからこそ、現地通貨の準備や支払い手段については、出発前にしっかりと情報収集し、複数の選択肢を用意しておくべきだと強く感じました。

今振り返ると、あの時もう少し慎重に行動していれば防げたトラブルだったと思います。ただ、この苦い経験があったからこそ、今後の海外旅行では同じ失敗を繰り返さないという強い意識が身につきました。旅行の楽しさの裏には、こうしたリスクも常に潜んでいるということを忘れず、より安全で充実した旅を心がけていきたいと思います。

トラブルに巻き込まれないためにするべきだった行動

空港や銀行の公認窓口のみで外貨両替をすべきだった