パスポートの新規申請の流れと方法について

旅行に限らず、海外に行くときにはどんな場合でも必ず必要となるのがパスポートです。 今回はパスポートの申請方法を中心にお話をしていきましょう。

パスポートとは?

パスポートとは、日本政府が発行元である国際的な身分証明書です。 日本人であれば日本国内にいるときにはほとんど使う場面はありませんが、海外においては自分の国籍や年齢、名前などの身分の詳細を証明するのに必須となります。 さらに、日本外務大臣の名前で外国の政府に渡航者(パスポートの本人)の保護を要請する内容も含まれている、海外ではとても重要な書類なのです。

パスポートが必要なのはどんな時?

パスポートは海外に滞在中は常に携帯している必要があり、以下のような場合には呈示が求められます。

※パスポートが必要な主な場面
・空港での出入国審査時
・ビザ(査証)の申請時
・国際線飛行機の予約や搭乗時
・ホテルのチェックイン時
・免税品などの買い物時
・警察官などに身分証明書の呈示を求められた時

そして国によってはパスポートの不携帯が処罰の対象となることもあります。 コピーの携帯でもOKな場合もあるので、事前に現地の事情をチェックしておくといいでしょう。

パスポートの新規申請と取得までの流れ

初めてパスポートを取得するまでの具体的な流れを紹介しましょう。

1、申請に必要な書類を揃える

※一般旅券発給申請書 1通 申請書はパスポート申請窓口で貰えます。貰ったら必要事項に記入しておきましょう。

※戸籍謄本または戸籍抄本 1通 申請日前6カ月以内のものが必要となります。

※住民票の写し 1通 申請日前6カ月以内のものが必要。ただし、住民基本台帳ネットワークシステムを利用する場合には原則不要です。

※写真 1枚 パスポート申請用写真の規格に合った写真が必要です。 (規格)
・申請日前6カ月以内に撮影されたもの
・縦45ミリ×横35ミリの縁なし
・無背景で帽子などをかぶっていない正面を向いたもの
・頭頂から顎までが34±2ミリ

以上のような細かい規格はありますが、証明写真機で取ったものであれば問題はありません。 そして写真の裏面に申請者の名前を記入しておきます。この時には、写真の表面に文字が浮かんだりインクが滲んだりしないように注意しましょう。

※申請者本人であることを証明できる書類 証明書類として有効なものにはいくつかの種類があるので注意が必要です。 (1点だけでいい書類)
・マイナンバーカード(通知カードは不可)
・運転免許証
・船員手帳 など

(2点必要な書類) 以下の書類一覧から、A群とB群の中から各1点、もしくはA群から2点が必要です。

A群 「健康保険証/国民健康保険証/共済組合員証/船員保険証/後期高齢者医療被保険者証」/国民年金証書(手帳)/厚生年金証書/船員保険年金証書/恩給証書/共済年金証書/印鑑登録証明書(登録済の印鑑も必要)など」

B群 「学生証/会社の身分証明書/公機関が発行した資格証明書などで、写真が貼ってあるもの」

2、申請窓口で申請する

必要種類をすべて揃えたら、住民登録をしている都道府県のパスポート申請窓口で申請します。 申請から取得までは土日、休日を除いて1週間程度と考えておきましょう。

また、未成年者(20歳未満の未婚者)が申請する場合には、申請書裏面にある“法定代理人署名”欄に父母などの親権者か後見人の署名が必須となります。もし申請書への記入が不可能な場合には、親権者か後見人の署名がある同意書を提出しましょう。

さらに、申請者本人以外で配偶者や二親等以内の親族、その他の代理人が申請書を提出する際にも、申請書には申請者本人が記入する事項があるので注意です。そして代理人の本人確認書類も必要となるので必ず持参しましょう。

3、申請窓口で受領する

パスポートを受け取る時には、申請を行った申請窓口で、
・申請の時に貰った受理票(受領書)
・手数料(必要額の収入証紙及び収入印紙を受領書に貼付)

を提出します。 パスポートの受領時には、年齢に関係なく必ず本人が行く必要があります。代理人が受け取ることは出来ないので覚えておきましょう。

パスポートの種類と手数料

パスポートには2つの種類があり、それぞれによって必要な手数料が異なります。自分の申請するパスポートを確認して手数料を支払うようにしましょう。

種類 都道府県収入印紙 収入印紙 合計
10年間有効なパスポート(20歳以上) 2000円 14000円 16000円
5年間有効なパスポート(12歳以上) 2000円 9000円 11000円
5年間有効なパスポート(12歳未満) 2000円 4000円 6000円

ちなみに、都道府県によっては収入印紙ではなく現金払いのところもあるので確認しておきましょう。

パスポート、その他の注意点

新規以外のパスポート発行申請の場合は?

これまでで紹介したものは、新規にパスポートを取得する時のものですが、パスポートの期限が切れたり、海外においてパスポートを紛失したときの再発行申請でも新規申請とほとんど同様の方法になります。ただし、期限切れの場合にはそのパスポート、海外の場合には帰国のための渡航書などが必要なので持っていきましょう。

海外では命の次に大切なパスポート

海外に滞在中は、最初にお話ししたようにパスポートはとても重要な役割を果たしてくれます。そのために、盗まれたり紛失したりしないように十分に注意することが必要です。海外旅行中であればホテルに置いて行ったりしないで常に肌身離さずに持っていること、海外に長期滞在の場合にも出来るだけ持っていること、または金庫などに保管しておくことが大切でしょう。パスポートがないと身分が証明できないだけではなく、帰国することも出来なくなってしまいます。万が一の場合には現地の日本大使館などに連絡して対処してもらうようにしましょう。

最後に、本コラムで参考にした外務省サイトのURLを記しておきますので、詳細を知りたい時には閲覧してみましょう。

外務省サイト パスポートページ https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/index.html