2020年のコロナ渦による緊急事態宣言以降、どこへ行ってもマスクを着けた人ばかり、飲食店は早めに閉店、入店人数も行動も制限されて仕事は在宅…。ひとたびコロナに感染すれば隔離状態での静養を余儀なくされる生活から約3年。コロナ渦はほとんど終息を迎えて2023年5月8日にはインフルエンザなどと同様の「5類」に移行されました。
これによって世界はコロナ以前に戻る機会を得たといえるでしょう。
今回は、コロナの現状と海外旅行解禁の今、気をつけるべきポイントなどを考えていきましょう。

コロナウイルス感染症の現在

前述したとおり、今年の5月8日からコロナウイルス感染症は感染症法の2類から5類へと移行になりました。これによって変わったのは、主に
※一律に日常における基本的感染対策を求めない
※コロナウイルス陽性や濃厚接触者の外出自粛は求めない
※コロナ治療において、幅広い医療機関での受診が可能
※一定期間は公費支援があるものの、医療費は健康保険適用の範囲で自己負担
となりました。
また、マスクの着用は各々の判断になり、飲食店なども時短営業の解除、アクリル板の撤去などコロナ渦以前に戻っています。そして海外旅行も、各国によって違いはありますがほとんど自由に行き来できるようになってきています。

厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

コロナウイルスが与えた海外旅行への影響

コロナウイルス感染症によって日本国内での行動はもちろん、海外旅行への厳しい規制で旅行者、旅行業者、航空会社、ホテルなどは大打撃を受けました。そして2023年、法務省の速報値によると3月時点での日本人出国者総数は約65
5千人。これは1年前の2022年3月の数値と比べると約880%の増加になっています。大手旅行会社のJTBによると、今年に海外旅行に行く人は昨年の約3倍になると予測しています。まだまだコロナ渦以前とまではいえませんが、今年に入って一気に増加傾向にあるといえるでしょう。

これから海外旅行へ行く際の注意ポイント

待ちに待った海外旅行の全面解禁で、早速旅行計画を考えている人も多いかと思います。ただし、コロナウイルスの影響が完全に無くなったわけではありません。久しぶりの海外旅行ということもあるので、感染予防をはじめとしてこれから海外に行く際に注意するべきポイントを紹介していきます。

コロナウイルス、健康での注意点

【旅行先の現状は要チェック】コロナウイルスによる規制はほとんど無くなっているとはいえ、現在でも各国によって若干の規制があるかもしれません。その内容は国によって異なる部分もあります。まずは旅行先となる国のコロナ関連の情報をサイトなどで必ず事前チェックしましょう。また、状況によっては規制などの内容が変わる場合もあり得ます。事前チェックは、旅行当日直前までしておくと安心できます。

外務省 海外安全ホームページ
https://www.anzen.mofa.go.jp/

【自分や同行者の健康状態をチェック】コロナウイルスに限らず、自分や同行者の健康チェックは常にしておくと安心です。体調が悪い状態だと免疫力が落ちて、海外で感染症や風邪、胃腸障害などが起こりやすくなるかもしれません。特に幼児や高齢者などは十分に注意すること。また、年齢に関わらずもし熱や咳があるようなら、念のために病院でコロナウイルスチェックを受けておきましょう。費用はかかってしまいますが、自分を守ることと周囲へのマナーとして必要です。

【旅行前後に余裕を持つ】数年振りの海外旅行。自分が思っているよりも身体などに負担がかかるかもしれません。旅行に行ったことで体調を崩すのは避けたいところ。仕事や学校などで時間を取るのは大変かもしれませんが、仕事先から海外へ直行することや、帰国日に即出勤などはなるべくしない方が無難です。旅行前後、最低でも1日から2日間は休息する期間を作るのがベストです。

【現地のリアルタイム情報はSNSでチェック】旅行前日や当日などにおすすめなのが、SNSを使った現地のリアルタイム情報です。代表的なのがTwitterやInstagramなどでの情報収集。Twitterでは、“国名+入国”“国名+コロナウイルス”“国名+観る”“国名+レストラン&ショップ+営業”など国名にプラスして知りたい情報の内容や場所を入力して検索するといいでしょう。コロナに限らず、様々な現地のリアルタイム情報が得られるので大いに活用したいところです。

【現地での行動に注意】海外では日本ほどマスク着用は浸透していませんでした。さらにコロナ渦解禁で、海外ではマスクをしていると奇異な目で見られることもあるかもしれません。ですが自分の意志でマスクは付けたいと思うのであれば、実行しましょう。日本でも海外でもコロナで無症状の人がいても不思議ではありません。特に屋内ではマスクをしていると精神的にも安心できます。また、万が一現地で発熱や咳が酷くなった場合には、外務省などのサイトでその対処法を確認して、それに従って行動しましょう。いきなり現地の病院に行くのは避けた方がいいでしょう。コロナウイルス以外でも緊急時には、まずは病院などに連絡をして指示を仰ぎましょう。そのためにも宿泊先近辺の病院の場所と連絡先は事前に把握しておくことが大切です。

久々の海外旅行での注意点

【必要書類の有効性チェックは必須】旅行先の国に入国する際、パスポートと国によってはビザが必要なのは周知の通りです。ですが数年間放置しているはずのこれらは、もしかすると有効期限が切れている、もしくは期限がわずかしかない状態かもしれません。出発日直前に解っても後の祭りです。最低でも3週間以上前にパスポートなどの有効期限をチェックして対応しておきましょう。また、今夏に海外に行く人は、現在開催中のキャンペーンを利用するとお得です。

まだ間に合う! 海外旅行をお得に楽しむ2023キャンペーン
https://www.interbank.co.jp/column/230622/

【持って行く物を再チェック】必要書類同様に、海外旅行に持って行く物の再チェックも忘れずに! 使わずに数年経っているはずなので、ちゃんと使うことができるのかを確認しておきましょう。防犯グッズやカバンなど、押し入れから引っ張り出してメンテナンスしておくと安心。パソコンなどの電子機器、WiFiルーターなどもどういう状態なのかを動作確認しましょう。また、シャンプーやボディソープ、薬類などは新調した方が無難かもしれません。特に薬は有効期限をチェックしておくことが重要です。

【“たびレジ”を活用しよう】“たびレジ”とは外務省が提供している、海外安全情報の無料配信サービスのことです。これに登録をしておくと、各国の安全情報をメールで受信できるだけではなく、緊急時の連絡や安否確認、さらに緊急時の支援が受けられるなどのメリットがあります。コロナウイルスに限らない海外の安全情報を手軽に把握できるので超おすすめです!

たびレジ公式サイト
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html

【コロナ後の最初の海外、遠方は避ける】これからは海外旅行も好きなときに行けるはずです。これを考えて、コロナ後の最初の海外旅行はあまり遠い国にはしないで、まずは近場で身体慣らしするというのもいいでしょう。旅行期間もあまり無理をせずに短めにしておくのも方法です。さらに旅行費用はオフシーズンの方がお得なので、これらも考慮に入れて徐々に旅行先の範囲を拡げるのがいいかもしれません。海外旅行を思いっきりエンジョイするためにも、くれぐれも無理は禁物ですよ!