海外旅行を家族で行きたい、と考える人も多いと思います。ですが乳幼児や高齢者が一緒となると躊躇してしまいませんか? 大丈夫! 赤ちゃんやお年寄りと一緒でも十分に海外を楽しむことはできるのです。ただし基本的に気をつけなければならないポイントがあります。今回は乳幼児、高齢者それぞれで海外旅行に行く時の注意点を紹介していきましょう。

赤ちゃんだって海外旅行を楽しめる

乳幼児を連れての海外旅行は、高齢者同伴の旅行よりも気をつけたいポイントが多いですが、そこさえ抑えれば問題なく現地を楽しむことができます。段階に添って覚えていきましょう。

1、旅行計画

【何歳から行くことができる?】乳幼児との海外旅行に年齢制限はありません。主な航空会社では生後1週間から2週間以降であれば航空機に乗ることが可能で、各航空会社で乳幼児向けのサービスもあるので利用すると便利です。ただし、首が据わっていないうちは止めておいた方が無難。生後あまり日数が立っていない場合、母親の体力も完全に回復していないし赤ちゃんの免疫力も低いので危険も多くなります。ストレスを伴う旅行なら“行かない”という選択も必要。おすすめできるのは生後6ヵ月を過ぎたあたり、といえるでしょう。

※2歳までのポイント
2歳までの乳幼児の場合、ミルクやオムツ、睡眠などに気を使う必要があるので、親の負担も考えて余裕のある旅行計画を考えるのが重要です。現地でのスケジュールはあちこち出かけるなど詰め込むのではなく、ホテル内や周辺でゆっくりと楽しむのがベスト。子連れサービスが充実しているホテルに泊まれば存分に楽しめます。また、航空機は早朝や深夜便は避けて、フライト時間が短くて時差が少ない地域に行くのがおすすめです。

※2歳以降のポイント
2歳にもなると、色々なことを自分でできる年齢です。現地でのお出かけも無理のないスケジュールなら全然OK! レジャー施設やテーマパーク、自然の多い場所などで楽しませてあげましょう。その際には子どもから絶対に目を離さないことが大切です。この年頃は予測不能の行動をすることも多く、海外で迷子になったら大変です。

【行き先は安全性を考慮する】乳幼児には様々な面で安全性を考える必要があります。治安が悪い地域は問題外ですが、特に気をつけたいのが感染症のリスクです。まだ予防接種ができない乳幼児には特別な注意が必要。どの国に行くにしても、あらかじめ感染症の発生状況を確認しておくといいでしょう。さらに、極端な温度差のある国などは避けましょう。乳幼児でいちばん気をつけたいのは“健康面”ということを頭に入れて!

2、旅行の準備

【パスポート】海外に行くためのパスポートはたとえ0歳でも必要で、20歳未満の場合には5年用で申請することになります。申請時の必要書類も「戸籍謄本や抄本」「住民票の写し」など大人同様に揃えて、「母子手帳」も忘れずに。また、申請者署名などを親が書くことになるので代理署名の記入が必須です。もちろん写真も必要なので、自宅撮影や証明写真機などで撮りましょう。

【保険】大人だけならクレジットカードの付帯海外旅行保険でもいいですが、乳幼児が一緒の場合に気をつけたいのが家族も対象になっているか否かです。もし付いていないのであれば、別に海外旅行保険に加入しておきましょう。この時には病気やケガ、疾病、傷害などの補償が最優先です。

【持って行く物】通常の旅行の持ち物に加えて、乳幼児用の荷物が増えます。必要な物の種類は乳幼児の年齢によって変わってくるので、自分の子には何が必要かを考えてリストアップするといいでしょう。基本的な物としては、ミルクや離乳食などの飲食関係や薬系、オムツなど直接肌に触れる物は普段使っている物を持って行った方がいいということです。また、ベビーカーは大荷物になるので大変ですが、あるとないとでは親の負担が大きく変わるので思案のしどころです。行き先や訪れたい場所などを考えて決めましょう。

3、現地での行動

【乳幼児との旅行におすすめの国】フライト時間の短さと時差の少なさを考えると、ハワイやサイパン、グアム、台湾、シンガポールなどがおすすめ。治安や衛生面、気候の暖かさで大人も楽しめる地域です。どこも定番ではありますが、小さい子を連れての海外旅行では変わった地域ではなく安心して過ごせることを第一に考えましょう。

【体調の様子に気を配る】ちょっとしたことで体調が変化する乳幼児。海外といういつもと異なる気候や空気の中では、体調の様子に常に気を配ることが大切です。“ミルクや食事はいつも通り取れているか?”“下痢をしていないか?”“熱か出ていないか?”を基本に、機嫌を含めてチェックしましょう。また、万が一具合が悪くなった時のために、乳幼児を見てくれる病院の場所と連絡先は調べておくと安心できます。

【パパはママの様子も要チェック】乳幼児もそうですが、忘れてならないのは面倒を見ている(大半はママでしょう)人の様子もチェックすることです。特に母乳期であれば休める時間を多く作ることや、パパでできることは率先してするなどの配慮はとても大切です。母子を置いて自分だけ外出…なんて超厳禁! 気をつけましょう。

乳幼児連れでも、行ってしまえば何とかなるのが旅行です。大切なのは旅行先のチョイスとしっかりとした準備です。みんなが楽しめる海外旅行を考えましょう!

健康と体力があれば高齢者も海外へ!

高齢者との海外旅行のいちばんのポイントは健康状態です。重い持病がないのであれば、体調さえ気をつければ海外を楽しむことができます。まずは年齢と普段の体調を考慮して旅行計画を考えましょう。

1、旅行計画

【何歳まで海外に行ける?】乳幼児と同じように、海外旅行に年齢制限はありません。健康であればいくつになっても海外に行けるでしょう。ただし、病気じゃなくても加齢による身体の衰えはどうしょうもありません。海外旅行を計画するなら本人に運動不足解消の最低限の体力作りをお願いしましょう。毎日30分程度のウォーキングでも効果があります。2、3ヶ月前くらいから始めるといいでしょう。

2、旅行の準備

【高齢者に合わせたスケジュールを考える】高齢者が若者に比べると体力が無いのは当然のこと。深夜や長時間フライトの移動は避けて、現地でも行く場所を詰め込みすぎない余裕のあるスケジュールが望ましいでしょう。また、寒暖差が激しい地域も避けた方が無難です。持ち物としては、持病用の薬類は忘れずに持って行くこと。

3、現地での行動

【普段の生活での行動を考えてフォローする】80代でもハキハキと行動できる人や70代でも衰えが激しい人など、人によって様々です。現地では、一緒に行く高齢者の普段の生活ぶりを考えてフォローするといいでしょう。基本的には、どんな人でも休憩を小まめに取ることと、トイレに困らないように気を使うことは最低限しておきましょう。外出時は高齢者のペースで行動すること。高齢になればなるほど、自分の体調に鈍感になってくるので、体調の様子を見ながら対応することも大切です。さらにひとりにしないこともポイント。ケガをしたり具合が悪くなったら大変です。外でもホテル内でもすぐに対応できるように一緒にいるようにしましょう。また、飲食関係ではアルコールの飲み過ぎや暴飲暴食などに要注意。

高齢者との旅行、特に海外はそう何回も行けるわけではありません。現地で何をするにも相手のペースに合わせてゆったりと行動することをおすすめします。親孝行で海外旅行に行く人もいると思います。楽しい思い出を残せるように、しっかりと準備しましょう。