海外旅行の大切な準備のひとつに、緊急時などの連絡先をまとめておくことがあります。日本国内ならまだしも、右も左も解らない海外ではいざという時にメモがあるかないかで対応の早さや安心度が大きく変わってきます。

今回は、このメモについてお話ししていきましょう。

メモをまとめる際の基本的な方法と注意点は?

メモはまとめる際に2つの方法があります。どちらの方法にもメリットとデメリットがあるので、まずこれを頭に入れておき、基本的にはこの2つの方法を両方とも使うことがポイントとなります。

電子的なメモ

現在では、いちばん代表的なのがスマホにメモを記録しておくことですね。メモ内容の入力も手軽にできるし、大きなポイントはすぐに取り出してパッと見られることです。

主な注意点

※入力ミス(特に数字)に気をつける
※すぐにメモ画面を表示できるようにホーム画面などに表示設定する

紙に手書きするメモ

紙に手書きで内容をメモする方法です。初歩的で面倒な作業ではありますが、コピーを取っておくことで人に渡すこともできるし、スマホでありがちなバッテリー切れや故障が原因で見られなくなる心配がありません。

主な注意点

※書き間違え(特に数字)に注意する
※コピーを取って1部はすぐに見られるように持っておき、1部はしまっておく

その他のメモのポイント

効率的なメモ方法

メモはスマホと手書きの両方でしておくことが大切ですが、入力と手書きが大変だと思うなら、まず紙に手書きでメモをしてその内容をスマホのカメラで撮っておくと手間が省けます。メモは、くれぐれも書き間違えのないように最後に必ず内容チェックをしておきましょう。

日本の家族や友人に渡しておく

より慎重にしたい場合には家族や友人などにコピーを渡しておくのも方法です。
現地でどうしてもメモが見られない場合には、連絡してデータの送信やFAXを送ってもらえます。また自分自身に何かあって家族などに連絡が行った場合の助けにも。ただし、家族ならまだしも友人などに渡す場合にはクレカの暗証番号などは念のために省いておくとトラブル回避に繋がります。

自分用と他人に見てもらう用を作る

現地で使うメモとして、“自分で見るメモ”と“他人に見てもらうメモ”の2種類を用意しておくといいでしょう。万が一、意識を失った場合や自分のことを他人に知らせる必要がある場合などには、現地の言語または世界共通語である英語で書いたメモを渡すことで敏速に手助けしてもらえます。
他人に見てもらうメモの内容としては、「国籍、名前、性別、年齢、生年月日、血液型、住所、電話番号、滞在ホテルの連絡先、本籍、日本の緊急連絡先(国際電話識別番号含む)、パスポート番号」などです。

メモしておきたい基本的な内容

メモしておきたい内容は大きく分けて2つ。ひとつは緊急時などに必要になる重要項目で、もうひとつはあると便利なお役立ち項目です。
重要項目は必須として、お役立ち項目もメモしておくと現地でスムーズに行動できると思います。

重要項目

※日本の在外公館
パスポートなどの盗難や紛失をはじめ、現地でのトラブル時にアドバイスその他を受けられるのが大使館や領事館といった在外公館です。公的なものだけでははなく、現地滞在時の病気や不安などの相談もできること、そして日本語でのやり取りができることが大きな安心に繋がります。困った時の相談先としてその国の所在地と電話番号、URLなどのメモは必須です。

※保険会社
海外旅行時に機能する保険は、クレカ(クレジットカード)の付帯海外旅行保険や海外旅行保険のみです。万が一ケガや病気、事故、盗難に遭ってしまった時に即連絡できるように、所持しているクレカや加入している海外旅行保険の会社への連絡先をメモしておきましょう。また、旅行前に受けられる保険の内容も確認しておくのがオススメです。

※クレジットカード会社
海外旅行ではクレカによる支払いは必須ですが、使用時のトラブルやクレカ紛失時の不正使用防止などのために、すぐに連絡できるようにカード会社の連絡先も重要です。

※航空会社
航空会社の連絡先はもちろん、利用する航空機のフライトスケジュールや時間、予約番号をメモしておきます。これらの情報をすぐに確認できるようにしておけば、機内への忘れ物や搭乗トラブルの際に敏速に対応することができます。この時には行きと帰りの航空機の情報をきっちり分けておくと解りやすいです。

※滞在するホテル
ホテルの場合も航空会社同様、予約番号から住所、電話番号、宿泊予定日などの情報をまとめてメモっておきましょう。国によっては入国カードにホテル名を書く必要がありますし、タクシーなどで行き先を告げるときに、ホテル名と住所のメモを見せれば間違いなく伝わります。

※滞在先にいちばん近い病院、警察署、消防署
滞在するホテルなどにいちばん近い病院、警察署、念のために消防署の所在地と連絡先もメモしておくと安心です。海外では何かトラブルが起こるとどうしていいのか解らなくなりがちです。使わないに越したことはありませんが、そんな時の備えとして安心のお守りとも言えます。
特に病院の場合にはお世話になる可能性もあるので、できれば日本語が通じる所があるかどうかも調べておきましょう。

※滞在先の緊急通報用連絡先
日本では“110”“119”、アメリカでは“911”など、各国には緊急通報用連絡先は必ずあります。よほどのことがない限り使わないとは思いますが、滞在国の緊急通報番号も念のためにメモっておきましょう。

※スマホ会社
海外でも頻繁に使うことになるスマホですが、何かのトラブルの時のために使っているスマホの会社の電話番号も必要です。メモがあれば万が一スマホが使えない状況でも連絡できます。

※海外レンタルWiFi会社
重要度は高くはありませんが、海外で使うレンタルWiFi会社の連絡先も、故障などの時のためにはメモしておくといいでしょう。

重要書類のコピーも忘れずに!

各連絡先などのメモの他に、重要書類のコピーも忘れずにしておきましょう。万が一盗難や紛失した時に役立ちます。コピーはすぐに取り出す用と保管用に2部ずつしておくと安心です。
※パスポート、ビザ
※航空券
※ホテル宿泊予約券
※クレカの裏表

お役立ち情報

※滞在ホテル周辺の地図(コピー)
まず滞在先ホテル周辺をコピーして、ホテル近辺に何があるのかをチェック、行きたい
ショップなどの連絡先をコピーに直接書くか付箋にメモって貼っておきます。交通機関の乗り場や駅がどの辺にあるのかも事前に確認して印をつけておくと便利です。

※観光したい場所の住所と連絡先
海外で行き当たりバッタリの観光はよほど旅慣れていないと難しいもの。あらかじめ観光したい場所をリストアップしてその住所や電話番号をまとめておきましょう。この時にはどう回るかを考えて計画を立てておくといいかもしれません。ホテルから観光場所に行くまでの時間や利用する交通機関の情報もメモしておくとさらに便利です。

※滞在国の通貨情報
滞在国のその時点での通貨の情報などもメモしておくと何かと便利です。日本円と現地通貨とのレートや物価の相場などを調べておけば、現地での両替時やショッピング時のぼったくり防止にも役立ちます。また、現地で使う予算も決めておくと使いすぎ防止になるでしょう。

メモは大きな紙にただ羅列するだけでは見にくいので、カードくらいの大きさに分けて書いてまとめておくといいかもしれません。単語帳を使うのも方法のひとつです。最低でも、スマホと手書きのメモに必要情報を作っておくと安心して海外旅行を楽しめると思います。