世界各国に存在する世界遺産。大自然から建造物まで、その光景はどこも独特で絶景を楽しめます。本コラムでは、一生に一度は行ってみたい世界遺産の旅として、地域別に世界遺産の数々を紹介していきます。

まずはヨーロッパです。
ヨーロッパ諸国には宮殿から寺院までの文化遺産が多く、40以上の世界遺産があります。その中でも有名所を抜粋して紹介していきましょう。

フランス

モンサンミッシェル(文化遺産/1979年登録)

8世紀に大天使ミカエルのお告げで礼拝堂が建てられたのが始まり、と言われるのがモンサンミッシェルです。
フランス北西部のノルマンディー地方の沖に突き出た岩山にある寺院で、満潮時には海に浮かぶその姿が絶景です。

ポイント

潮の満ち引きと夕暮れからのライトアップ、さらに朝の太陽に照らされた光景など、最低でも1泊はしてその姿を満喫したいところです。

ヴェルサイユ宮殿(文化遺産/1979年登録)

フランス絶対王政時代を象徴する壮大なる宮殿で、ブルボン王朝の王ルイ14世が自らの宮殿として建造しました。
バロック様式の建築とその造園が調和した外観は絶景。さらに内部の彫刻や室内装飾の数々にも目を見張られるでしょう。

ポイント

最大の見どころは「鏡の間」です。広大な空間に贅を尽くした装飾が施されているその光景には驚かされるはず。ブルボン王朝の富と権力の象徴をじっくりと堪能しましょう。

イギリス

ウエストミンスター宮殿/大寺院/聖マーガレット教会(文化遺産/1987年登録)

現在では国会議事堂となっているウエストミンスター宮殿。ビッグ・ベンの愛称を持つ時計塔を持つこの宮殿は、まさにイギリスの象徴と言えるでしょう。
1100を超える部屋や100の階段、11の中庭の壮大なるこの建物の背後には、国王の載冠式やロイヤルウェディングの舞台となるウエストミンスター大寺院が建ち並んでいます。

ポイント

忘れてはならない、宮殿の隣の白亜の建物は、多くの有名人が結婚式を挙げた聖マーガレット教会です。
この3つの建造物がライトアップされた姿は壮観。ロンドン名物の昼と夜を楽しみましょう。

エディンバラの旧市街と新市街(文化遺産/1995年登録)

イギリスの北東部にあるスコットランドの首都エディンバラ。中世ヨーロッパの要塞都市の景観を残す歴史的建造物が建ち並ぶ旧市街地と、18世紀以降の新古典主義の建物がバランスよく並ぶ新市街地との対比が美しい世界遺産です。

ポイント

旧市街の古い石畳の道と、新市街の優美な建物の対比を楽しみながら歩くのがオススメ。スニーカーを忘れずに履いていきたいところです。

イタリア

バチカン市国(文化遺産/1984年登録)

世界最小国家バチカン市国は国全体が世界遺産です。サン・ピエトロ寺院と広場には、ルネサンス期の巨匠であるミケランジェロやラファエロ、ブラマンテらの作品がズラリ。バチカン博物館にあるミケランジェロの作品“システィーナ礼拝堂”は必見と言えます。

ポイント

外国人観光客が入れる場所は、サン・ピエトロ寺院、広場、バチカン博物館とその周辺に限られているので注意しましょう。
ですが、これだけでも壮大で、その満足感は十分すぎるはずです。

ベネチアとその潟(文化遺産/1987年登録)

水上の迷宮と言われるベネチアは、118の島々を400もの橋で結んでいます。
ベネチアン・グラスのムラーノ島、レース編みのブラーノ島、島全体が墓所のサン・ミケーレ島を始め、ドゥカーレ宮殿、サン・マルコ寺院、さらに小さな建造物までとベネチア全体が建築的美しさを誇っています。

ポイント

街中の移動は徒歩と船だけ。迷路のような小道と運河を、情緒たっぷりに散策するのがオススメ。日本とは時間の流れ方が違います。

ピサのドゥオモ広場(文化遺産/1987年登録)

ピサの斜塔を有するピサのドゥオモ広場。広場にはピサの斜塔の他にもドゥオモ大聖堂、洗礼堂、カンポサント墓所などの建築物があり、その見事な均衡ぶりから奇跡の広場と呼ばれています。

ポイント

約800年もの間、傾き続けるピサの斜塔は必見。さらにジョバンニ・ピサーノの説教壇やガリレオのランプも見どころです。

スペイン

アントニ・ガウディの作品群(文化遺産/1984年登録)

アントニ・ガウディの作品群は、スペインのバルセロナにあります。最も有名なのはサグラダ・ファミリアですが、その他のグエル公園、カサ・ミラ、カサ・ビセンス、カサ・バトリョ、グエル邸、コロニア・グエル教会など、合わせて7つの主な作品があります。

ポイント

定番ではありますが、サグラダ・ファミリアの外観と内部の美しさは圧巻です。ガウディの作品をじっくり味わうためにも、時間的余裕を持って訪れるように計画しましょう。

カタルーニャ音楽堂とサン・パウロ病院(文化遺産/1997年登録)

ガウディの最大のライバルと言われた天才建築家ドメネク・モンタネールの作品である2つの建造物。
内部にステンドグラスを施した天井などがあるカタルーニャ音楽堂と、ドームを持つレンガ造りのムデハル様式を取り入れたサン・パウロ病院は、スペインでもぜひ訪れておきたい世界遺産です。

ポイント

カタルーニャ音楽堂は、現在でも様々なコンサートが開かれています。できることならば、音楽鑑賞と共に世界遺産の重みを楽しみたいところです。

ベルギー

ブリュッセルのグラン・プラス(文化遺産/1998年登録)

ベルギーはブリュッセルの中心部にあるのがグラン・プラスです。
中世の建造物に囲まれた石畳の広場で、11世紀から12世紀にかけては市場が開かれていました。
広場自体は小さいのですが、各建造物に施された装飾を見ていると、知らず知らずに時間が過ぎてしまいます。

ポイント

2年に一度行なわれるグラン・プラス最大のイベント「フラワーカーペット」では、広場一面に花が敷き詰められて壮観。イベントに合わせて訪れるのがオススメです。

ポルトガル

ジェロニモス修道院とベレンの塔(文化遺産/1983年登録)

ポルトガルの首都であるリスボンに残る建造物群。かつて大航海時代に栄華を極めた同地区では、それを語るに欠かせない重要な場所です。

ポイント

ポルトガル独自の建築様式の集大成であり、イスラムとキリスト建築の融合と貝や植物などをモチーフにしたマヌエル様式が堪能できます。

ギリシャ

アテネのアクロポリス(文化遺産/1987年登録)

ギリシャのアテネに残る有名な世界遺産です。“高い丘の上の都市”を意味するアクロポリスは古代ギリシャを代表する都市国家です。
アクロポリスの主要スポットとしては、パルテノン神殿、アテネ・ニケ神殿、エレクティオン、ディオニソスの劇場などがあります。

ポイント

アテネ市街を一望できる展望台からの眺めは壮観。時間があれば、多数の彫刻作品が収蔵されているアクロポリス博物館も訪れたいところです。

ロシア

サンクト・ペテルブルグ歴史地区と関連建造物群(文化遺産/1990年)

かつてのロシア帝国の首都サンクト・ペテルブルグの建造物を含んだ世界遺産であり、36件もの世界遺産登録がされています。
エルミタージュ美術館、エカテリーナ宮殿などは必ず見ておきたい場所です。

ポイント

エルミタージュ美術館は世界屈指のコレクションを誇る美術館。かつてはロシア皇帝が暮らしていた宮殿だった建物自体も必見です。

ヨーロッパその他の世界遺産

上記に紹介した以外にも、要チェックの世界遺産は沢山あります。
そんな世界遺産の一部をご紹介しますので、ぜひネットで検索して見て下さいね。

上記に紹介した以外にも、要チェックの世界遺産は沢山あります。
そんな世界遺産の一部をご紹介しますので、ぜひネットで検索して見て下さいね。

【オーストリア】
◎ウィーン歴史地区(文化遺産/2001年登録)

【チェコ】
◎プラハ歴史地区(文化遺産/1992年登録)

【ハンガリー】
◎ブタペスト、ドナウ河岸とブダ城地区/アンドラーシ通り(文化遺産/1987年登録)

【クロアチア】
◎ドゥブロヴニク旧市街(文化遺産/1979年登録)