外出先でスマホやタブレット、さらにノートパソコンなどで通信をするには、無線LUN(通信)を使うのですが、これは日本でも海外でも同じこと。その通信方法として、携帯電話の電波を利用するかWi-Fiを利用するかに分かれています。

どちらを使うかは自分でスマホなどの端末機器の設定で選べますし、基本的にはその時にいる場所や環境によって端末機器が自動で選択してくれます。
ですが、海外旅行などに行った場合では、キャリア会社の通信関連オプションを使わない限りはWi-Fiを使った通信方法が常です。

そして海外でWi-Fiを使うには「海外用モバイルWi-Fiルーター」をレンタルして持って行くか、現地にある「フリーWi-Fi」を利用するかのどちらかとなります。

フリーWi-Fiとは?

フリーWi-Fiとは文字通り、不特定多数の人が自由に、無料でWi-Fiを利用する方法のことです。
フリーWi-Fiが使える基本的な場所は、公共施設や商業施設、企業施設などで、日本では使える場所が増えてきているものの、まだまだ遅れている方です。
海外の場合はあらゆる場所にフリーWi-Fiスポットがあるので、手軽に使える通信方法と言えるでしょう。

2種類あるフリーWi-Fiのタイプ

フリーWi-Fiには以下の2つのタイプがあります。

完全フリータイプ

フリーWi-Fiが利用できるエリアにいれば、誰でも無条件で使うことが出来るタイプです。
何の準備も必要ないので利便性は高いのですが、その分セキュリティ面での危険性は高くなります。

ゲストタイプ

フリーWi-Fiスポットの運営側から、アクセスIDやパスワードを提供してもらうことで使えるようになるタイプです。アクセスするための設定が必要ですが、完全フリータイプに比べればセキュリティ面の安全性は上です。
ちなみにこのタイプのスポットでは、スマホに表示されるWi-Fiスポット識別名に鍵マークが付いています。

海外旅行先でフリーWi-Fiが利用できる主なスポット

フリーWi-Fiを利用できる主なスポットとしては、以下のような場所や施設があります。

空港や駅などの公共施設

各国の多くの空港では、観光客のためにフリーWi-Fiを提供しています。基本的にはラウンジ利用者向けですが、最近ではラウンジ以外でも利用できるようになってきています。
また、鉄道の駅やバス停、バスの車内などでフリーWi-Fiが使えます。
これらの公共施設でパスワードなどが必要なタイプの場合は、施設内に貼ってある利用者向けのポスターを見て設定をします。

ホテルなどの宿泊施設

海外のほとんどのホテルやゲストハウスでも宿泊客のためのフリーWi-Fiが提供されていて、チェックインの時にフロントで尋ねればIDやパスワードを教えて貰えます。
ただし、宿泊施設によっては部屋内などが有料の場合もあるので確認してみましょう。

カフェやレストラン、ファーストフードなどの商業施設

海外では日本よりもフリーWi-Fiを提供している店舗が多いので、フラッと立ち寄った店でWi-Fi接続が出来ることも珍しくありません。代表的な所ではスターバックスやマクドナルドがあります。
飲食店以外でも、ショッピングモールなどでフリーWi-Fiが使える店舗は多くあり、そういった所には入口にステッカーが貼ってあります。

フリーWi-Fiスポットの探し方

海外旅行先でフリーWi-Fiスポットを探す代表的な方法としては、googleマップを使って探すのが簡単でポピュラーです。
まずはGoogleマップアプリをスマホにインストール。アプリを起動して自分が行く、もしくは居る場所を表示したら検索ボックスに“Free Wi-Fi”と入力すればOK。
フリーWi-Fiスポットがマップ上に表示されます。

フリーWi-Fiを利用する時の注意点

無料で手軽に利用できるのがフリーWi-Fiですが、その分利用時に注意しなければならない点も多々あります。

Wi-Fiが利用できるのは限られたエリアのみ

個人でレンタルできる「モバイルWi-Fiルーター」でも同様ですが、Wi-Fi通信が出来るのは、ルーターのある場所周辺(約50~300mくらい)のみです。もしエリアを外れてしまうと、通信が途切れてしまうので注意です。

また、観光地巡りなどの行く先々でフリーWi-Fiを使う場合、その都度スポットを検索しなければなりません。
これを考えると、頻繁にWi-Fi通信を利用するような人は、「モバイルWi-Fiルーター」を
レンタルして持参したほうが断然便利と言えるでしょう。

通信状態が不安定な場合も多い

各施設の設備や通信環境によりますが、通信状態が不安定で繋がりにくいことも多々あります。この場合には通信状態が安定する場所に移動するようにしましょう。
ただし、あまりに人が多い場所ではそれでも繋がらないことが多く、少し時間をおいて繋げてみるなどの対策が必要です。

セキュリティ面には十分に注意する

フリーWi-Fiを利用する上でいちばん重要な注意点は、セキュリティに関することです。
まずいちばん危険なのは完全フリーWi-Fiスポットで、接続された端末機器から持ち主の情報をハッキングされる可能性が高くなります。

パスワードが必要なゲストタイプのスポットでも完全に安心とは言えませんが、完全フリーよりはまだマシです。フリーWi-Fiスポットに繋げる際に、スマホなどに表示されるWi-Fiスポット識別名に鍵マークが付いているかを確認しましょう。

セキュリティソフトや「VPN」を端末機器に入れる

フリーWi-Fiスポットでのセキュリティ面の対策としては、セキュリティソフトや「VPN」をインストールしておくことです。
「BAN(Virtual Private Network)」とは、端末機器の情報を暗号化するソフトで、不正アクセスがあった場合に通信内容のハッキングを防いでくれます。

どんなにセキュリティ面で対策を取ったとしても、フリーWi-Fiでは100%安心とは言い切れません。このことから、フリーWi-Fiを使って個人情報の入力などはしないほうが無難です。
例えば、サイトなどの会員登録やネットショッピングで名前・住所・電話番号、そしてクレジット・カードの番号などを入力する必要がある時には、フリーWi-Fiは使わないようにすることです。

海外旅行先でフリーWi-Fiスポットを使うつもりであれば、何かの会員登録などは事前に済ませておくようにしましょう。

また、通信をしないでいる時には、勝手にフリーWi-Fiに繋がらないようにスマホなどの設定で「Wi-Fi接続」をOFFにしておくといいでしょう。