日本とは気候や気温、湿度や水質などが異なる海外では、知らないうちに肌トラブルになることもあります。
また、日本での普段の生活と同じようなスキンケアではかえって肌を痛めてしまう可能性も否定できません。
海外旅行に行く時には女性なもちろん、男性にしてもそれなりの対処法をもって肌トラブルを防ぎたいところですね。

海外で肌トラブルが起こる3大要素

最初にお話ししたように、海外では環境の違いが肌トラブルの要因です。
その中でも特に注意したい3大要素があります。国や地域によって差違はありますが、基本的には注意しておくようにしましょう。

1、紫外線

世界的に見て、日本は経度が高い場所に位置することからさほど紫外線が強い国ではありません。そんな日本でも夏の日差しでの紫外線には注意すると思いますが、海外ではさらに気をつける必要があります。
ハワイやグアム、バリ島では日本の2倍から6倍、さらに赤道が近い国々、例えばオーストラリアだと4倍から8倍も紫外線が強いといわれています。

特に普段日本での紫外線の強度に慣れている日本人だと、角質を厚くしてゴワゴワになったり皮膚のバリア機能を衰えさせたりとトラブルに見舞われやすいのです。
紫外線での肌トラブルは後々まで尾を引くこともあるので、甘く考えないようにしましょう。

特に紫外線が強い、世界での紫外線ピーク例(WHO公式サイト参照)

・日本(東京)4月~8月
・アメリカ(ロサンゼルス)4月~8月
・アメリカ(ニューヨーク)6月~8月
・オーストラリア(ダーウィン)通年
・オーストラリア(シドニー)11月~2月
・ブラジル(リオ・デ・ジャネイロ)9月~3月
・シンガポール(シンガポール)通年
・タイ(バンコク)2月~10月

2、乾燥

南国などの湿度のあまり高くない国や地域だと、空気がカラッとしていて気持ちがいいですよね。ですが空気の乾きによる乾燥がお肌には大敵になるのです。

また、気温の高い国ではホテルやレストラン、ショップなどの室内の空調(冷房など)が強めに設定されているので、乾燥しやすいと言えます。さらに行き帰りの飛行機内も要注意。どんな国に行くとしても機内は乾燥しやすいので、しっかりとしたケアが必要となります。

3、水質

海外では日本とは水質も異なります。
水は基本的に軟水と硬水の2種類に分けられますが、硬水は飲んだ時の胃腸などへの影響だけではなく、シャワーなどを浴びる際の肌荒れなどの大きな原因にもなります。
これは硬水にはカルシウムやマグネシウムが多く含まれているからで、ヨーロッパやアメリカ、アジアなど、どんな国でも気をつけることが大切です。

海外旅行での肌トラブル防止スキンケア術

海外ではNGなスキンケア方法

肌トラブル防止のためのスキンケアも、海外では逆に肌を痛めてしまう可能性も…。
まずは海外旅行先ではしてはいけないNGスキンケアを覚えましょう。

石鹸を使うのはNG

硬水に含まれるミネラルは、石鹸と結合しやすく、肌に悪影響を与える石鹸カスが残ってしまいます。
ちなみに、泡立つ洗顔用石鹸などは硬水では泡立たない、ということも覚えておきましょう。

ダブル洗顔はNG

しっかりとメイクを落とすために洗顔して、さらにもう一度洗顔するというのが普段の生活でのスキンケア術ですが、これも海外ではNGです。肌の脂分を落としすぎると乾燥を加速させることになります。

ゴシゴシ、ガッツリ洗いはNG

角質や毛穴の汚れを落とすためにゴシゴシと洗顔するのは、日本にいてもあまり進められませんが、海外ではなおさらNG。
また、ナイロン製のタオルで体を洗うと肌がヒリヒリしたり乾燥から痒くなることもあります。

飛行機内はできればスッピンで…

乾燥しがちの飛行機内では、保湿しなかったりメイクを落とさず寝たりすると肌がガサガサになりがちです。肌のことを考えると、飛行機に乗る時にはできればスッピンにしておくのが安心と言えます。

海外でのオススメスキンケア術

海外旅行中や帰国後に肌トラブルに悩まないように、海外での基本的スキンケア術をご紹介します。

スキンケアアイテムは普段のもの使う

海外旅行に行くからと、日常で使っていない種類を使うのはあまりオススメできません。
もし自分の肌に合わないと大変です。自分の家にいれば使うのをやめられますが、海外旅行先でそれしか持っていないと処置のしようがありません。
スキンケアアイテムは普段自分が使い慣れて安心できるものを持っていくのがベターです。

拭き取りクレンジングを活用

スキンケアアイテムとして必須となるのが「拭き取り化粧水」です。
洗顔した後に化粧水を含ませたコットンで顔を拭くことで、化粧残しや余分な汚れを落とすだけではなく、硬水による洗顔回数を減らすこともできます。

洗顔石鹸は泡タイプを!

前述しましたが、海外の硬水では石鹸が泡立ちにくくなるので、最初から泡で出るタイプの石鹸を持っていきましょう。
多少荷物にはなりますが、お肌のトラブルを防ぐためにはポンプタイプの泡石鹸がオススメです。

ボディ&ハンドクリームなどの保湿アイテム

ハンドクリームはまだしも、ボディクリームは普段あまり使わない人も多いかもしれません。ですが環境が異なる海外では刺激を受けすぎて身体全体に影響を及ぼすこともあるので、全身に塗れるボディクリームを持って行くのがいいでしょう。
また、飛行機内などでの乾燥を防ぐためにはマスクは必須です。マスクは喉を痛めるのも防いでくれます。

軟水のミネラルウォーターを使う

スキンケアにどうしても硬水を使いたくないなら、軟水のミネラルウォーターを持参、または現地で手に入るなら購入して使う、というのも方法です。
ただし、荷物がとても重くなることや、余計な出費に繋がることにもなるので、なるべく最低限の量にしましょう。

ホテルでの乾燥対策に塗れタオル

ホテルの部屋も乾燥しがちです。加湿器があればまだいいですが、ほとんどの場合ないと考えて、寝る前などにタオルを数枚濡らして吊し、乾燥を防止しましょう。きっと朝になるとタオルが乾燥でパリパリになっていることでしょう。

適度に硬水を摂取する

硬水はお腹を壊すこともありますが、適度な量を飲むことは身体には良いものです。自分の身体に合わせて、水分を取るように心がけましょう。

紫外線を防ぐアイテムを忘れずに!

特に夏のリゾート地などで必須なのが、紫外線防止アイテムです。
帽子、サングラス、日焼け止めクリームなどを持って行って紫外線を防止しましょう。
また、ボディミストも有効。紫外線だけではなく、乾燥や日焼け止め、虫除けにもなるので便利です。

肌トラブルは、国や地域でその種類や度合いは異なります。
海外旅行に行く前に、旅行先の気候などの状況をチェックしておき、必要になりそうなスキンケアアイテムを持って行くといいでしょう。
旅行の思い出は、トラブルのない楽しかったものだけにしたいですよね!