各国の世界遺産を紹介する第3弾はアジア・中近東・アフリカです。
西欧諸国に負けず劣らず、独特の神秘さを持った世界遺産が沢山ありますが、その中から主な世界遺産を紹介していきましょう。

世界遺産を見に行く時に注意したいポイント

世界遺産を紹介する前に、観光する際の基本的注意点をまとめました。
以下の行為は絶対にしてはいけません。国によっては重犯罪に相当することもあり、へタをすると逮捕される可能性もあります。ですがそれ以前に、日本人として恥じるべき行為はしないように心がけましょう。

世界遺産を観光する際の注意点

・立入禁止(危険区域)区域には入らない
・撮影禁止場所では撮影はしない
・現地の建物などにイタズラ書きはしない
・現地にあるもの(たとえカケラでも)は持って帰らない
・花火やたき火はしない
・現地にゴミを捨てる行為はしない
・観光客狙いの詐欺などには十分に注意する

アジア

中国

万里の長城(文化遺産/1987年登録)

中国北辺に築かれている長大な城壁である万里の長城は、総延長が約2万キロを超えるとも言われている世界的に有名な文化遺産です。
長城の建設は紀元前7世紀半ばの群雄割拠の時代に始まり、諸国が個別に築いた障壁を連結して万里の長城と呼ばれるようになりました。

※ポイント
龍の背中とも呼ばれ、あまりにも長い万里の長城を走破するのはまず不可能なこと。事前に見たいポイントをチェックして、そこを中心に歩くのがいいでしょう。万全の体調で臨むことことも忘れずに。

秦の始皇陵(文化遺産/1987年登録)

秦の始皇陵は、中国史上初の皇帝・秦の始皇帝が死後も皇帝であろうとして、強大な富と権力で建設した自らのお墓です。
陵墓を見守る兵馬俑がズラリと並ぶ兵馬俑坑1号、2号、3号には、等身大の将軍や兵士、軍馬が居て壮観です。

※ポイント
推定で6000体の兵馬俑がある兵馬俑1号は最大の見どころで、1体ずつ異なったポーズと表情を見るだけでもあっという間に時間が過ぎてしまうでしょう。

マカオ歴史地区(文化遺産/2005年登録)

中国の特別行政区マカオにある、20以上の建造物や広場などの古跡を含む地区一帯がマカオ歴史地区です。
かつてポルトガルの植民地だったマカオならではの、世界でも珍しい異文化共存の地として、東洋と西洋の文明交流を現在まで伝えています。

※ポイント
自然の中に溶け込む異文化共存の地では、建造物などだけではなく、ポルトガルの料理なども楽しむことができます。

カンボジア

アンコール(文化遺産/2004年)

カンボジア・プノンペンの北西約240kmにあるアンコールの遺跡群は、12世紀から13世紀に繁栄したクメール王朝の古都の跡です。
1992年に世界危機遺産に登録されて遺跡を中心に修復され、第2段階として2004年に世界文化遺産として登録されました。

※ポイント
遺跡群として特に有名なのがお馴染みのアンコール・ワットとアンコール・トムです。広範囲に渡って見どころ満載の遺跡群なので、事前に予習しておくと一層楽しめるでしょう。

インド

タージ・マハル(文化遺産/1983年登録)

インド北部のアーグラにあり、ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが妃ムムターズ・マハルのために築いた墓廟です。
総大理石でできた白亜の廟は、インド・イスラム文化の代表的な建築物と言えます。
建物から庭園までがすべて綿密な計算による完璧な対称性を保っていて、その光景はただただ美しいのひと言です。

※ポイント
建物や庭園のみならず、廟の壁に彫り込まれているイスラムのアラベスク模様も見逃せません。世界中から集められた宝石や鉱石が飾られていたこの壁模様は必見でしょう。

インドネシア

ボロブドゥール寺院遺跡群(文化遺産/1991年登録)

インドネシア、ジャワ島にあるボロブドゥール遺跡群は、ボロブドゥール遺跡、パオン寺院、ムンドゥッ寺院などで成り立っています。
ボロブドゥール遺跡は全体を9層の階段ピラミッド状の構造になっていて、仏教の三界(欲界・色界・無色界)が表現されていると言われています。

※ポイント
回廊のレリーフを時計回りに見ていくと、ブッダの生誕からその教えまでが学べるようになっています。その光景は圧巻です。

ベトナム

古都ホイアン(文化遺産/1999年登録)

ベトナム中部のクアンナム省の都市で、トゥボン川の河口に位置する古い港町です。
かつては交易の中心部として栄え、16世紀から17世紀には多くの日本人が住んでいました。
現在では華僑による中国の影響が色濃く残っていますが、当時の日本人が造った来遠橋はベトナムを代表する風景になっています。

※ポイント
古い街並みは栄えていた当時の面影を残し、タイムスリップ感が満載です。
また、毎月、旧暦の14日に開催されるランタン祭りではお祭り気分をたっぷりと堪能できます。

中近東

トルコ

イスタンブール歴史地域(文化遺産/1985年登録)

トルコ北西部にある、アジアとヨーロッパを繋ぐトルコ最大の都市で、ローマ帝国・ビザンツ帝国・オスマン帝国の3つの帝国の首都として繁栄した歴史跡が色濃く残っています。
アヤソフィア、トプカプ宮殿、ブルー・モスクをはじめ、必見のスポットが多数存在します。

※ポイント
アジアとヨーロッパの間にあるボスポラス海峡ではクルージングが大人気です。海峡で見る夕焼けの光景は息を飲む美しさ。絶対に体験したいところです。

カッパドギア(複合遺産/1985年登録)

標高1000mを超えるアナトリア高原中央部に、約100kmに渡る岩石地帯があるカッパドギアでは、奇妙な形をした岩があちこちに見られます。
世界でも珍しいこの奇岩石群は、火山噴火によって堆積した凝灰岩や溶岩層が長い年月で浸食してできたものです。
絵はがきなどでお馴染みのエセンペテの「3姉妹の岩」やパシャバーの「妖精の煙突」、デヴレントの「らくだ岩」など、有名な奇岩石を実際に見ることができます。

※ポイント
奇岩石だけではなく、夕日に包まれたローズバレーや、洞窟に造られた教会、弾圧されたキリスト教徒が暮らした地下都市なども見どころです。

ヨルダン

ペトラ遺跡(文化遺産/1985年登録)

ペトラはギリシャ語で“岩”を意味していて、2000年以上前にペトラに定住したナバテア人が岸壁を削って構築した大都市の遺跡です。
商業や交通の要として栄えたペトラには目的不明なものも多く、謎に満ちています。

※ポイント
ペトラ内は電動車両の乗り入れが禁止されているので、馬や馬車に乗る必要があります。トレッキングコースもあるので、利用するのも方法です。その際には十分な装備と万全の体調、ガイドも用意しておくと安心です。

アフリカ

エジプト

メンフィスとその墓地遺跡-ギザからダハシュールまでのピラミッド地帯(文化遺産/1979年登録)

有名なエジプトのピラミッド群の世界遺産で、その中でも見どころはクフ王、カフラー王、メンカウラー王の「ギザの3大ピラミッド」です。そしてこの3大ピラミッドを見守るようにスフィンクスが鎮座しています。
その他にも数多くのピラミッドが存在しています。

※ポイント
ピラミッド内部の見学は人数制限があるので、早めに現地に行ってチケットを取ることがポイントになってきます。動きやすい服装で訪れましょう。

ルクソール(文化遺産/1979年登録)

古代エジプト時代にはテーベと呼ばれて首都として栄えたルクソール。
ナイル川の東岸にはカルナック神殿、ルクソール神殿があり、西岸には王家の谷や王妃の谷があります。
ルクソールにはクレオパトラやシーザーが訪れたと言われています。

※ポイント
ルクソール博物館には、発見された遺物などが展示されています。エジプト古代の遺物を実際に見るまたとないチャンスです。遺跡だけではなく博物館にも足を運ぶといいでしょう。

ジンバブエ

ヴィクトリアの滝(自然遺産/1989年登録)

アフリカのジンバブエとザンビアの国境にあるヴィクトリアの滝は、南アメリカのイグアスの滝、北アメリカのナイアガラの滝と並ぶ世界三大瀑布のひとつです。
最大落差108m、1分間に34万立方メートルの水が流れ落ちて、雨期には水煙によって滝の全貌を見ることができないという巨大な滝です。

※ポイント
対岸からは滝と同じ高さで見ることができて、遊歩道からそのド迫力の景観が楽しめます。その圧倒的水量に驚くことでしょう。

アジア・中近東・アフリカその他の世界遺産

タイ

アユタヤ遺跡(文化遺産/1991年登録)

ウズベキスタン

イチャン・カラ(文化遺産/1990年登録)

マレーシア

マラッカとジョージタウン、マラッカ海峡の古都群(文化遺産/2008年登録)

モロッコ

マラケシュ旧市街(文化遺産/1985年)