海外旅行先で結構面倒なことのひとつに“移動方法”があります。電車にしてもバスにしても、当然のことながら乗り場まで行って料金を支払う必要があります。勝手知ったる日本なら問題ないですが、海外となるとまず値段や乗り場、行き先などのチェックから始めなければなりませんよね。

そこで! そういった面倒を少なくして、さらに車の移動ならではの海外体験ができる「海外でレンタカーを借りて、自由気ままに旅行を満喫するドライブの旅」を紹介しましょう。

海外ドライブの旅をする時の基礎知識

海外で車を運転するというのは敷居が高い部分もありますが、しっかりとした事前準備と運転時の知識を得ることで実現することができます。まずはその基礎知識から覚えましょう。

事前準備のポイント

国際運転免許証を取得する

まずは、海外で車を運転する際に必須の国際運転免許証を取得します。

国際運転免許証取得までの流れ

1、取得場所を探す
住んでいる地域の警察署の運転免許課/運転免許センター/運転免許試験場

2、必要書類を揃える
有効期限内の日本の運転免許証/6ヵ月以内に撮った証明写真/パスポートや飛行機チケットなど海外渡航を証明できるもの/古い国際運転免許証(持っている場合のみ)/費用約3000円前後

3、取得場所で必要書類を提出して申請
国際運転免許証取得は無試験で申請のみ/有効期限は1年間(期限切れの場合には再申請が必要)

現地には2つの運転免許証を持って行く

海外旅行出発時には、必ず国際運転免許証と共に“日本の運転免許証”も持って行くようにします。この2種類が揃っていることで、海外で車を運転することができるようになります。
ただしこれはジュネーブ条約加盟国だけの条件なので、旅行先の国が加盟国かどうかを事前に確認しておくと安心できます。

“車の運転者に適用される”海外旅行保険に入っておく

海外で車を運転中に万が一事故などに遭ってしまった時のためにも、海外旅行保険に「自動車運転者賠償責任担保特約」を付帯させておきましょう。
現地でレンタカーを借りる際に任意保険の加入が必須の場合もありますが、補償の額などが低くてすべてを補えない場合も多々あるので、あらかじめ日本で保険を付帯させておくと安心できるでしょう。

ただし、この特約が適用される国と不適用の国があるので、保険会社などで確認することをオススメします。
「自動車運転者賠償責任担保特約」の詳細は、各保険会社に問い合わせて下さいね。

現地でのポイント

レンタカーを借りる時の注意点

海外でのレンタカーは、基本的にはマニュアル車となります。普段からマニュアル車に慣れている人でも、左ハンドルの外国車では勝手が違うので、なるべくならオートマチック車がオススメ。
オートマチック車は、車を借りる時に希望すればOKです。

また、レンタカーは国によっては21歳以上、もしくは25歳以下の場合には追加料金がかかることもあるので、確認してから借りるようにしましょう。
さらに任意保険が必須でなかったとしても、勧められるようなら入っておく方が無難です。
日本での「自動車運転者賠償責任担保特約」と両方加入しておけば安心感も高くなります。

現地の交通ルールをしっかりと把握する

海外では、基本的に日本の左側通行とは逆に右側通行がほとんどです。
最初は感覚が違うために運転しにくいかもしれないので、スピードを出さずに慎重に運転することが大切です。

さらに国によって交通ルールが異なることも多々あります。
たとえば交差点に信号がないことも多いのですが、この場合、国によって右回りか左回りかがが決まっていて、基本的には先に交差点に入った車が優先になります。また交差点に入る車よりも出る車が優先の場合もあったりします。
現地の交通ルールがどんなものなのかを、事前にインターネットなどでチェックしておきましょう。

カーナビとしてスマホのGPSマップを活用する

海外のレンタカーは基本的にカーナビが付いていないことも多く、借りるためには追加料金がかかります。カーナビ自体も旧式なものがほとんどで、使いにくい上に性能的にも不安があります。
そこで活躍するのがスマホのGPSマップです。
ただし、海外でも運転中のスマホ操作は交通違反となるので、車を停めてスマホを見たり車内に設置したり、同乗者に見てもらうなどの工夫が必要です。
また、スマホのGPSを使うためには、通信料金の不安がない海外専用レンタルWiFiを必ず用意しておきましょう。

ドライブ旅のメリット

色々と注意点をお話ししましたが、海外ドライブ旅のメリットは沢山あります。

※メリット1・時間や場所に囚われず、自分のペースで自由に旅行ができる
※メリット2・移動の際に荷物を持たなくて済む
※メリット3・レンタカーで日本では乗れない車を運転できる
※メリット4・電車やバスでは見られない海外の風景を思いっきり満喫できる

海外ドライブの旅、オススメ8選

1、ハワイ

日本人にいちばん人気のあるドライブエリアはハワイです。
道路事情が初心者でも運転しやすく、ワイキキからスタートして海外線沿いを走ると美しい海の風景が堪能できます。
ダイヤモンドヘッドやシーライフパーク、オアフ島北部ではハレイワ街、サンセット・ビーチなどの観光スポットが回れます。
ちなみに、ハワイでは日本の運転免許証だけで車を運転できるのもお手軽なところです。

2、グアム

半日もあれば車で島を一周できるグアムも初心者にはオススメ。
グアムの南部、タモンから海岸線を走ると美しい山と海が拡がります。小さな島なので、自分なりの絶景ポイントを探すことも難しくありません。
また、グアムもハワイ同様、日本の運転免許証だけで車を運転できます。
国際運転免許証の必要がないのはハワイとグアムだけ、というのを覚えておくといいでしょう。

3、ロサンゼルス

海外での運転に少し慣れてきたら、街中から自然の中を走れるロサンゼルスがオススメ。
高層ビルの中を走るダウンタウン、海の風景を走るサンタモニカをはじめ、ビバリーヒルズやハリウッドなど、見どころが目白押しです。
ロサンゼルスは道幅がとても広いので運転しやすく、フリーウェイがどこまでも無料なのもポイントです。

4、日本と同じ車両が左側通行の国々

日本と逆の右側通行にどうしても慣れない、という人には、左側通行の国のドライブがオススメ。
※車両左側通行の主な国
タイ/マレーシア/シンガポール/香港/オーストラリア/フィジー/ニュージーランド/イギリス/バハマ/モルディブなど

5、ラスベガス

ネバダ州ラスベガスはカジノやショッピングが魅力ですが、その周辺での大自然のドライブも格別です。
ラスベガスは砂漠の中にある都市なので、街を出ればすぐに風景は荒野。デスバレーやバレー・オブ・ファイア国立公園、グランドキャニオン国立公園までを、独特の風景の中で走ることができます。

6、ニュージーランド

豊かな大自然が拡がるニュージーランドも絶景ドライブが楽しめる地域のひとつです。
国土が小さいことで山や川、海などへ、ある程度の時間があれば網羅できるのもポイント。
運転に自信があるならキャンピングカーのレンタルもオススメです!

7、南フランス

のどかな田園風景と心和む町並み、美しい海が堪能できる南フランス。
マルセイユ、ニース、サントロペ、ニームなど行きたいところが沢山あります。ぶどう園や小さな町ののどかな雰囲気を、あくせくせずに車と徒歩でじっくりと堪能できるでしょう。

8、ノルウェー

ノルウェーの絶景ドライブエリアは、有名な“アトランティック・オーシャン・ロード(大西洋道路)です。
飛び石のように海に浮かぶ小さな島を橋で結んでいるこの道路は、左右に緩く蛇行しています。道路の美しい曲線を走れば、広大な風景と共に車を運転する楽しさも味わえるでしょう。

いかがですか? 普通の海外旅行よりも難易度の高そうなドライブ旅ですが、ポイントさえ抑えれば、いつもとは異なる海外の魅力に触れることができます。
ドライブ旅オススメの地域も沢山ありここで紹介したのはそのほんの一部です。後はネットで自分好みの場所を探してみて下さい。
最後に、どの国に行くとしても、交通ルールはきちんと守り、安全運転でドライブ旅を楽しんで下さいね!