海外旅行に行く時の悩みのひとつでもある荷物。
どんな荷物を持っていくかで現地での楽しみ方も変わってくるのですが、あまり多くなると移動するだけでも苦痛になってしまいます。

そこで今回は、海外旅行に行く時の荷物のパッキング術や、荷物を軽くするコツなどを見ていきましょう。

旅行バッグの選び方

まず最初に考えたいのが、荷物を入れるためのバッグ選びです。
基本的には、バッグの種類にかかわらずバッグ自体の重さが軽量なもの、さらに防犯上しっかりした作りのものを選ぶことが大切です。
いくら値段が安くても、すぐに壊れてしまいそうなものは避けた方が無難でしょう。

キャリーバッグ

海外旅行で最も一般的なキャリーバッグ。
ハードケースとして考えると素材はアルミ系とポリカーボネート系に分かれますが、アルミ系は重いので、軽さと強度を兼ね備えたポリカーボネート系を選ぶのがオススメ。この時には、ポリカーボネート100%のものにしましょう。

次にキャリーバッグの留め具部分ですが、大きく分けると金具タイプとファスナータイプがあります。
金具タイプの方が防犯上安全に思えますが、それだけ重くなるのでファスナータイプがオススメ。最近のファスナーは、しっかりした作りのものであればそう簡単に切れるようなことはないので気にしなくてもいいと思います。

さらにマチアップやエキスパンダブルのものが便利です。これはファスナーなどを開くことでキャリーバッグの容量を変えることができるタイプなので、帰国時などで予想外に荷物が増えてしまった際に重宝するでしょう。

バックパック(リュック)

バックパックの種類は基本的に旅行用と登山用に分かれますが、海外旅行で使うのであれば、標準的な旅行用を選べばOKです。

そしてバックパックでチェックしておきたいのが以下の3つです。

1、付いているポケットの数とタイプ
バックパックに付いているポケットは、多ければ多いほど荷物の取り出しが楽になります。よく使う小物などを入れておくためにもなるべくポケットが多いものを選びましょう。

また、ポケットの開閉部はファスナータイプがオススメ。紐で縛るようなタイプもありますが、これだと開閉が面倒な上に何かの拍子に紐がほどけてしまう可能性も。しっかりと閉められて簡単に出し入れできるファスナータイプがベターです。

2、バックパネル・ショルダーハーネス部分の仕様
バックパネルとはバックパックを背負ったときに“背中に当たる部分”、ショルダーハーネスとは“肩に当たる部分”のことです。
この両方は身体に密着して汗をかきやすいので、メッシュ仕様になっているものがベストです。

3、ウエストハーネスの有無
ウエストハーネスとは、バックパックを腰回りにも固定するベルトのことです。
これがあることで重さの負担を背中全体に分散させて、肩だけに負担をかけるよりも楽に移動ができるようになります。

旅行バッグのサイズ

キャリーバッグにしてもバックパックにしても、サイズは何を持っていくかによって変わってきます。まずは持っていく荷物を決めておき、それに見合うサイズのバッグを選ぶようにしましょう。
この時には、帰国時のお土産などを入れるスペースを考えて選ぶといいでしょう。

また、キャリーバッグとバックパックの両方を持っていくのなら、バックパックは現地での観光に必要なものだけが入る小さめのサイズにすれば海外への行き帰りの負担も減ります。

持っていく荷物の選別方法

荷物の整理の前にチェックしたいのが、何を持っていくかということです。荷物を選別することで旅行バッグのサイズも小さくなり整理も楽になります。
特に海外旅行初心者は荷物が多くなりがち。“持っていっても使わなかったらそれでいいや”は移動時の負担を増やすだけです。

1、荷物リストを作成
まずは“持っていこうと思っている”ものをリストアップしましょう。
この時点では持って行きたいものを何でもすべて書き出せばOK。

2、荷物の断捨離をする
次にリストアップしたものから不必要なものをどんどん断捨離していきます。
旅行に行く国の気候や、観光したい場所などをチェックしながら、リストには上げたけど要らないものを外していきます。
ポイントは、
※使う“かもしれない”
※あると便利“かもしれない”
というような“かもしれない”ものは外すことです。
もし持って行かなかったアイテムが必要になっても、大抵のものは現地で調達することがきます。

また、普段自分が使わないものは海外に行ってもまず使いません。
日本とは電圧が違う電源アダプターなど海外での必須アイテムを除けば不要です。
さらに複数人数での海外旅行なら、例えばドライヤーなどシェアできるものは分担して持っていくようにすれば、さらに荷物が減るでしょう。

アイテム別パッキング&整理術

ここではアイテム別のパッキングと整理術をご紹介しましょう。
もちろんここで話すことがすべてではありませんし、参考にして自分なりの整理術を考えてもいいでしょう。

衣類

シワになっても構わないようなTシャツやニットなどのカジュアルな衣類の場合には、クルクルと丸めてコンパクトにします。
丸めたら、そのまま旅行バッグにキレイに入れればOK。
豆知識として、キャリーバッグの場合は丸めた衣類の一部を四隅に置くことでクッションになって安心です。

ただし、セーターやジーンズなどは丸めるとかえってかさばることになるので、平らに畳むか圧縮袋に入れてから丸めておくといいでしょう。

また、Yシャツなど、エリの型崩れやシワが心配な衣類の場合には、エリの部分にベルトなどの堅めのものを入れて、丸めずに平らに畳んでおきます。

靴下&靴

革靴やヒールなど型崩れさせたくない靴は、靴下を丸めてビニール袋などに入れて、靴の中に入れて(帰国時には汚れた靴下)おきます。型崩れ防止と靴下を入れる場所のカットと一石二鳥です。

下着類

下着類は小さいので畳むことに関しては苦労がないはず。あとは外から見えないように、これから使うものと汚れ物に分けて小さな袋に入れておくと便利です。

アメニティ&コスメグッズ

アメニティと女性のコスメグッズなどは、専用のポーチなどにまとめて入れておくようにします。これらは旅行用の小さなものや試供品などを持って行くようにすればかさばらずに済みます。
ただし、シャンプーやトリートメント、石けんなどはホテルにあることが多いので、種類を気にしないのであれば持っていく必要なないでしょう。

また、ビンなどの容器に入っている物は、Tシャツなどの衣類に包んで旅行バッグに入れておけば破損を防いでくれるので安心です。

小物(アクセサリーや電化製品の備品、薬など)

アクセサリーや電化製品のコードなどの備品、薬なども専用のポーチにまとめて入れておくことで取り出しやすく、煩雑にならずに済みます。
アクセサリーやコード、充電器などは破損しないように小分けにするか、ラップなどに巻いておくといいでしょう。
薬はキャリーバッグやバックパックの中ではなく、ウエストポーチやバックパックのポケットなどに入れておき、いざという時にすぐに取り出せるようにしておきましょう。
また、アクセサリー用にミニジュエリーケース、薬用にピルケースを購入して使うのもいいでしょう。

旅行バッグの荷物の収納整理術

※キャリーバッグ
キャリーバッグでは、蓋側と底側に分けて考えた収納をします。
まず底側でバッグを持つ際に下になる(キャスターがある)部分に一番重いもの、蓋側の下になる(キャスターがある)部分に次に重いものを入れます。

あとは底側と蓋側で持った際に上になる部分に軽いものを入れておきましょう。こうすることでキャリーバッグの重心が下になり、持ち運びが楽になります。

(キャリーバッグ)
蓋側   底側
―――――――――――――
|       |
|一番軽い荷物 | 軽い荷物
|       |
―――――――――――――
|       |
|次に重い荷物 | 一番重い荷物
|       |
―――――――――――――
○   ○ ○  ○(キャスター)

※バックパック
バックパックの場合はキャリーバッグとは反対に、なるべく重いものを上に入れるようにします。こうすればバックパックを背負ったときに重心が上になるので移動の際の肩や背中への負担が軽減できます。

帰国時の荷物整理

海外に限らず、旅行の帰りには行きよりも荷物が増えがちです。持って帰るものをなるべく減らすためにも、現地で捨ててきていいものを持って行くという方法があります。
例えば、
・Tシャツ
・下着
・アメニティ&コスメグッズ(現地で使い切る量)
などは現地で使ったら破棄していけば、それだけ荷物が減ります。

また、お土産などが増えてしまい、どうしても旅行バッグに入らないことを考えて、小さく折りたためるエコバッグを持って行く、というのも方法のひとつです。