海外旅行に行くと、日本がどれほど安全な国かということを痛感させられます。海外では国によっては治安が悪く、特に観光客、それも日本人が狙われやすいというのが定説です。

海外旅行に行って、万が一盗難に遭ってしまったら何をすればいいのか?今回は盗難時の対処法をご紹介しましょう。

盗難の種類別、基本的な対処法

旅行先である海外では、日本での常識は通用しないことも多々あります。どんなに気をつけていても盗難に遭ってしまう可能性は0にはなりません。
ですが、盗難後の対応で被害を最小限に止めることもできます。

犯人を追うことは絶対しないこと!
スリ、置き引き、強盗など、盗難被害にも種類がありますが、まず言えることは、その場で犯人を追うようなことは“絶対にしてはいけない”ということです。盗まれたものをすぐに取り返したい気持ちは十分解りますが、海外では日本と違い、ナイフや銃が手軽に手に入る国もあるので大変危険です。

盗まれるのはとても悔しいのですが、ケガをさせられたり、最悪で命まで取られてしまっては元も子もありません。犯人を追って、取り返そうとするような行為は絶対にしてはいけません。

最初に警察署で盗難証明書を貰う

もし盗難に遭ってしまったら、敏速にやらなければならないことがあります。
何を盗まれたとしても、まず基本的にやることは警察署で盗難届けを出すことです。これは紛失時でも同じです。

最寄りの警察署に行って盗難被害にあった旨を伝えて、盗難届けを出します。
この時には、盗まれた状況を英語などで書く必要があるので、スマホで調べながら書くといいでしょう。

パスポートなどの盗難時

海外旅行では命の次に大切なのがパスポートです。警察署で盗難証明書を貰ったら日本大使館、総領事館に行き、

・紛失一般旅券等届出書
・戸籍抄本か謄本、または日本国籍であることを確認出来る書類
・写真(縦45mm×横35mm)1枚
・日程が確認出来る書類
などを提出しましょう。
不明な点は係員に聞けば教えてくれます。

クレジットカードなどの盗難時

まずはクレジットカード会社に連絡をして、盗まれたカードが使えないように無効手続きをします。これはなるべく敏速にした方が無難です。
警察署に行く前か、警察署で盗難証明書を貰うときに一緒に連絡をしておきましょう。

カード会社の指示に従って手続きをすればひとまずは安心です。帰国後には、忘れずに再発行の手続きをとりましょう。

その他の盗難時

持ちものや買った商品を盗まれた場合には、警察署に盗難届けを出して盗難保険が適用できるように手続きを取ります。

盗難保険の手続き

盗難保険の請求は帰国後になりますが、以下の書類が必要になります。

・盗難証明書、事故証明書
・保険金の請求書類
・盗まれたものの領収書など
・パスポートのコピーなど

また、加入した盗難保険によって、補償される内容は変ってきますが、基本的には以下のような保証範囲となります。

・海外旅行中の携行品(宝飾品も含む)
・車などの運転免許証(再発行に必要な経費など)
・旅行券(航空券、鉄道乗車券、宿泊券、観光券など)
・海外旅行のために親族や友人から無償で借りたもの
・海外旅行先で購入したもの

もし盗難保険に入っていなかったとしても、クレジットカードの付帯海外旅行保険が適用されることもあるので、事前に持って行くクレジットカードの付帯保険内容を確認しておくようにしましょう。

どうしていいか解らないときには…

海外旅行の最中に盗難に遭うと、パニックになって何をどうしていいのか解らなくなることもあり得ます。
そういう時には、とりあえず現地の日本大使館や総領事館に駆け込みましょう。日本語での説明が可能ですし、係員の人が色々と教えてくれます。

ただし金銭的な援助はして貰えないので、覚えておいて下さい。

盗難被害に備えるために

現地で盗難に遭わないために、または遭ってしまった時のために、2段階の備えをしておくことも大切です。

盗難防止対策として

・現金はまとめて持たず、小分けにして携帯する
・パスポートなどは肌身離さず、常に携帯する
・高価なものを目立つように持って歩かない
・装飾品は、あまり高価なものを身につけない
・盗難防止グッズを活用する

以下のコラムでも詳しく紹介しているので、参考にして下さい。
海外旅行で3大被害の「置き引き・スリ・引ったくりの防止策のポイント
https://www.interbank.co.jp/column/7115/

持って行くと安心! 海外旅行盗難防止グッズ
https://www.interbank.co.jp/column/6060/

盗難時の対策として

・現地の宿泊先、観光先周辺にある警察署などの場所と電話番号を控える
・日本大使館、領事館の場所と電話番号を控える
・クレジットカード会社の連絡先を控える
・航空会社の連絡先を控える
・現地で購入した商品の領収書は捨てずに必ず持ち帰る(盗難被害の届出時、盗難保険の手続きに必要)
・パスポートのコピーをとっておく

連絡先はまとめてメモしておくと便利です。その際、スマホにメモっておくとラクですが、スマホ自体を盗まれることもあり得るので、それとは別に紙にも控えておき、所持しておくと安心です。