感謝が大事だということは分かって実行してみたのですが、口頭で ありがとうを伝えるのは普段行わないため不自然、かつ感謝するきっかけになるシチュエーションが頻繁にあるわけではないので、どうしたものかと考えていました。そこでモーニングサンクスという他社の事例を少しアレンジして取り入れ、週に一回社員全員に手短に感謝を表明するということにしました。

普段何も考えずに仕事をしているだけでは他人の行動に気づきづらいですが、感謝できる箇所はないだろうかと考えアンテナを張ることに繋がり、結果社員をよく観察することになります。
今までは正直なところ、社員の行動を見ていても悪い所だけ目につき、その都度注意をするというネガティブなアンテナだけが張れらていたと顧みます。叱責とはいかないまでも、褒めも感謝もせず悪い箇所だけ指摘されるのは、私が部下であったらやはり自分の存在意義が認められていない、面白くないなと感じるでしょう。声に出して伝えるのは一旦先の目標としてまずは短い文章でも伝えることを続けていきたいと思います。

中学生時代に学校内の制度で”ひかり賞”という受賞制度がありました。これは 光った行いをした生徒に対して先生が賞を与えるというものでした。”光った行い”というのがなんとも基準が曖昧で、先生方の恣意的な解釈の入った裁量で推薦されるものでしたが、例えば けが人を救護した、池の掃除を手伝ってくれた等、積極的に良い行いをした生徒を先生が見ていれば賞をもらえるというものでした。賞状をもらえる他に特に副賞などはないのですが、中学時代の私は目立たない生徒で、先生からも特に一目置かれているような存在ではなかったので、ひかり賞は1回しかもらえませんでした。
高校受験の内申書に響くという確からしい噂で、優等生辺りは積極的にアピールする人は多くいて多数獲得している人もいました。先生側も他のクラスより自分のクラスの生徒がひかり賞が少ないと教師としての評価が低いと見なされる面があったのでしょうか、生徒の良い行いを隈なく観察していたように思います。そのうち、昼休みに元気に校庭で遊んでいた等、完全に独善的な解釈で賞が乱発されていった記憶があります。

そのような学校の事情はさておき、表彰されることが私の人生ではほとんどなかったので”ひかり賞”をたった1回でももらえた事実は、その内容も忘れてはしまいましたが、前述の通り光が当たらなかった中学時代の当時の自分には嬉しかったです。善い行いを他者から見られている、感謝されるというのは私自身が滅多になく、貴重なことだと感じているのでこのようなレアでユニークなことを行っていく価値というのは差別化に繋がる大きい強みだと考えています。会社としての施策としてではなく、お互いがほっこりする行いは単純に良いものだという価値観を身に着けたいものです。