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魂の面談で時間を割いた議題の一つにリスク回避がありました。問題解決能力に含まれる“仕事”の能力を養ってもらうためにじっくり話し込み、ちょうどケーススタディがありましたので各自にその内容を伝え自分ならどうするかを問いました。
具体的には、顧客に成りすまして取引をする詐欺を回避する案件です。

会社が定めたルールを怠った例がありましたので、もしもルールを守らずリスクが顕在化してしまったらどうなり、どうするかを想像させました。

末端で取引を任せている社員にミスをさせないために仕組として指差し確認やWチェックという制度があり徹底させていますが、イレギュラー対応も稀に発生しますのでその際には上長に報連相するというルールがあります。これらはどの会社でも制度化されていることでしょう。しかしながらそれでも守られないケースが今回あり、私はこのケースを非常に恐ろしいことだと憂慮し、本人だけではなく全社員に真剣に自分事として考えてもらうために執拗に想像させました。

「あなたがルールを怠ってしまい、なりすまし行為を見過ごしてしまいました、大金をだまし取られてしまい、その後に本当のお客様が来店されました。さて、あなたならどうしますか?」

これには皆、深く考え込み悩んだ様子で苦しそうな表情を浮かべていました。人によっては長時間無言の時間が続き、まるで尋問されているような空気になりましたが、会社の代表である私としてはこの質問に関しては安易で適当な回答や、逃げるような姿勢は許すことはできない立場でしたので少し申し訳ない気はありましたがリアリティをまざまざと感じてもらうにはこうする他思いつきませんでしたので忍耐強く向き合ってもらいました。仮に私が質問をされた側だとしても即座に適切な回答を出せるとは思いませんので、彼らが苦悩することは予想したものでしたが、それでも目を逸らさずに強制的にでも回答をひねり出して欲しいのです。 

・どうにもならない解決できない、過失あったら賠償になる、ルール守ってない人が補填する、警察に連絡する、社長に助けてもらう、解決するまで顧客本人に待ってもらう、地獄ですね

等の回答がでました。先述しましたが私でもどうするのが最適な対処なのかは悩みますが、意図としてどうすれば取引者である社員本人が会社の資産やお客様の資産を自分のそれ以上に大事に扱い、リスクに晒らさない様に最大限の注意を払う意識付けをすることができるかを深く考察して導き出した一つの手段でありました。

やはり人間は自分の利益やリスクには敏感になり思いを巡らせることはしますが、それ以外の他者の利益やリスク回避を一生懸命に考えることはしづらいです。しかしそれでは会社経営にとっては、社員のリスク回避意識の希薄さが存在し続けてしまう以上常に戦々恐々とビジネス運営をしなければならず精神衛生上よくありませんし、一事が万事で会社が傾きかねません。  

今回の面談ではリスクが顕在化したことをじっくりと想像させましたが、問題解決能力=リスク回避能力=想像力
と身近な手段に落とし込むことを私自身が覚えたという収穫もありました。それに社員自身がルールを守らないとどうなるか、「地獄を見る」という表現がありましたようにいかなる理由があろうとも、ルールを逸脱するということが如何に危険な暴走行為であるかを自覚してもらえたら意味のある時間になったと思います。

弊社は社員が数人の小さい会社ですが、銀行業務と同様の作業、仕事内容でお客様も銀行同様の信用を求めて取引をしに来てくださいます。いうまでもなく銀行は不正や詐欺防止に多大な手間を惜しまずOJTに取り組み、莫大な金銭的投資も行っております。

弊社は銀行に負けない顧客満足を交換レートという価格だけではなく、リスクのない信用のおける取引相手である存在として常に安心感を提供し、さらには正確、迅速に取引を遂行するというミッションを掲げていますので、その点は常に点検し緩みがあればボルトを締め直すように日々の当たり前の取引環境を高い意識で維持していきたいと思います。

それから社員には私から時々、「ここは銀行で皆さんは銀行員です。」と伝えるようにしています。どの様な意図でそのような呼びかけをしているかは上記の内容で説明した通りですが、私が銀行員になりたかったという歴史的経緯があったこと、銀行にも引けを取らない程度の取引量になっている現状、そして社員の収入も銀行員並みにしていきたいというビジョンがあるからです。

これらが実現した際、実現する前にも銀行という大企業から一目置かれ、銀行からの転職者が入社するくらいの同等の優良企業に育て上げることは浪漫があっていいなと思います。

~業績は社風で決まる~

社風などという言葉は、以前は全く意識していませんでした。むしろ業績良ければ社風はどうでもよく~売り上げが全てを癒す~という格言を支持していたくらいです。

たしかに売上利益が上がっていればその分社員に厚遇できることも増えるでしょうし、そうしているつもりです。きっかけは別でしたがコーチングコンサルタントと出会い、社風を向上することに投資や時間を割いておりますが売上が安定しているからこのような勉強会やセッションを行うことができるというのは売上主体なのは間違いありません。自分が変容している実感と社員の個人差はあるにせよ変化を感じていますが、社風に注力する中小企業は少なく、そのような意識高い系ワークを行うのは気鋭のベンチャーか大企業でしょうから特に未成熟の外貨両替産業ではポイントの高い差別化戦略になり得ますのでどんどん追求していこうと思います。

対顧客でも対社員でも結局事業は人なりということで社員の意識低下は私の責任であり経営者と従業員の経験の差から分厚い壁を感じ、無知からくる抵抗ややらない正当化の声など少なからず聞くのですが仕事に求める成長と収入に関しては私に一日の長がありますので俺に着いてこいと、今後も粘り強く向き合っていこうと思います。