前回ブログで発表しました、新宿店舗でブランド買取事業を開始の経過ですが、人通りが凄まじい店先に、周辺にも同じ事業を行っている競合店舗が多くあり、看板さえ置けば来客を獲得でき、さらにはどこよりも高く買い取れる値付けをするルートがあるので期待を込め単なるA看板ではなく少し奮発してデジタルサイネージ看板を調達して視認性を高める戦略で4月29日から店頭に置き営業を開始しました。
店舗開店や新事業を開始した際に最初のお客様が女性であるというのはそのビジネスが上手くいくジンクス、つまり迷信があり外貨両替事業としては4月5日新宿開店時の最初のお客様は女性でした。

さて、ブランド買取ではどんな方が来るのかとワクワクドキドキして待っていました。しかし、初日は誰も訪れませんでした。問合せなども一切なかったので初日から大繁盛という夢物語はあえなく潰えました。

店舗ビジネスで初日から想定以上の顧客が来てオペレーションが大変になるというのは大企業や有名店などのように告知や広告宣伝に多額の予算を割いている、または馴染みのあるチェーン店の看板であれば大いに考えられることではありますが、関連のない店が新しく始める事業で単に看板を置いただけで来客が想起されるというのは実際のところ思っていませんでしたので想定内ではあります。

ニーズビジネスと思いますので顧客が何度か看板を見かけてここにこんな店があると認知され、ニーズが出た際に初めて訪れるというAIDMAのプロセスをたどるはずですので、長い目で見ての挑戦になります。

しかしながら1件も来ないというのは、この看板というプロモーションが果たして通りすがりの人々の目に入っているのかいないのかは全くわかりません。公道ですのであまり良い角度で置けない事情もありますが、行き交う人々の目線を見ていると看板には気づいてないようです。

その原因として外貨両替店舗は青と白を基調にした爽やかな店舗であるため、ブランド買取看板もその基調に合わせて白い縁に表示内容も白と青でデザインをしました。そのため看板が店に同化してしまい、内容が全く目立たなくなっている状態になってしまいました。

現状を直ぐにパートナーに相談してデザインの色を変えることにしました。その間3日経ち、それでも来客が1人もありません。

ネットビジネスも店舗ビジネスも経験があり、最初は思うように受注など取れないというのは百も承知で内心驚くことではないですしリスクもないのですが、間違いなく市場はあるはずなのでやり始めたからには工夫の余地を見つけて改善し少しでも売上を上げなくてはと試行錯誤しようと思います。

デザインの色を変えたのでしばらく様子を見てそれでも芳しくなければ、動画にしてみたり、プラカード持って人を立たせたり、ちんどん屋を呼んでみたり…また報告していきたいと思います。ブランド物や時計、ジュエリーを売りたい方はご連絡ください、どこよりも高く買います!

社員に対して買取オペレーションで試しに私物を鑑定依頼かけたのですがこんなに使用感があって、余計な改造をしていても値段がついたので私個人的には驚きました。普通なら捨ててしまうものであってもおかしくないと思うのですが広い世界にはお金を出して購入する人がいるのだなと不思議に思いました。またブランド品の人気の根強さというのも個人的には理解し難いのですが、大きい市場である所以でもありビジネスチャンスですので興味深く思いました。

私も40歳を過ぎて、こんな職業に付き、こんな性格で、こんな人生であるというのが固まってきているのを最近では実感します。大学で経済学の面白さに気づき、金融経済を勉強し証券会社に入って営業、外国為替取引に従事し、それでも忘れられない海外旅行の思い出に夢を追い海外留学へ出る決意をしましたが人生最大の挑戦である起業を決断して外貨両替事業を営み15年にわたり継続しています。

 人生の中堅にさしかかりスティーブジョブスのいう経験が人生を創るエピソード、コネクティングドッツの考えがとても説得力のあるように生きているなと感じます。新卒のまま今でも外国為替FXの業界でスーツを着て日経新聞でも読みながら毎日相場の世界でお金を稼ぐ人生もあったかもしれません。それはそれで経済に興味を持ち向上心持って取り組めるならば幸せと思います。

しかし結果的には独立して外貨に関わる事業を興し、営業で培った実績を上げることにこだわって自分以外の社員を雇ってより効率的に数字を上げる経営に昇華させ、新宿というグローバルな街で外国人のお客様も多く抱える仕事に携わっているのは、あらゆる点と点が線で繋がって今に結び付いている人生は感慨深くもあります。

外貨両替事業は業種という括りでいつも悩ましく思うのですが、金融業ともいえるでしょうが、私としてはその実は流通業であると思います。お金を流通するのが金融業なのであれば広義の金融業といえるでしょうが、現物があり在庫の概念が極めて大きい生業であることから限りなく流通業に近いと思います。

図らずも流通業を経験した年月が長い私がこれから行う事業もまた流通業に近いコンセプトになるのは自然なことだと思います、金券ショップを経営したこともあり、今回はブランド買取ビジネスを行っていることからも、それの聖地である新宿に行き着くのは運命だったのかもしれません。

ネット企業が渋谷に集まるように、証券会社が兜町に集まるように、宝石商が御徒町に集まるように、美容師が表参道を目指すように、ホステスが銀座を目指すように、高校球児が甲子園目指すように、レーサーがF1目指すように、プロ野球選手がメジャーリーグ目指すように、アスリートがオリンピック目指すように…コロナで今の物件が6か月も空いていたのも私の人生のシナリオの一部として引き寄せの法則が働いたとしか思えません。空きが出て直ぐに知ったとしても好条件での交渉が出来ずに断念していたと思います。

新たな点が生まれてそれがまた過去の点と結び付き、その線上の行き着く先は何でしょうか、それを恐れ将来に悲観する人々も多いのは理解できますし私も不安があるからこそ行動に迫られている潜在意識はあると思います。

ただ、自分の人生を当事者意識で主体的に歩めば自ずと宇宙のパワーがありたい姿に引き寄せてくれるというのは根拠はなくとも自分の人生で実証しているのでそうなんだろうなと思います。

自分の人生を自分で決めていく…。
独立独歩である起業家や経営者には当事者意識があるのは当たり前です、自分の命運は全て自分にかかっているので自ら切り開いていかなければならず、他責にしても何も始まりません。しかし雇われて組織で働き、全体の利益に貢献するような仕事であるとどうしても当事者意識が抜け落ちる瞬間を目にします。

業務を行っているとあらゆる問題が発生します、その際に問題にすら気づかないことや、放置する、また報告するだけというのはアマチュアでありプロ意識に欠けます。

当然ながらお金をもらっているプロのビジネスマンであれば自発的に解決に動く必要があります。
①問題がありますので解決してもらえますかと依頼する
②問題がありますが解決方法がわからないので相談する
③問題がありますが自ら解決方法を探し、実行しても良いかと提案する
④問題があったことさえ知る由もなく自ら解決し、ケーススタディを周知する

考え抜きましたが上記のケースでしかないと思い、社員に自分はどのケースに当てはまるか尋ねました。私の他己評価と社員の自己評価はやはり違いますがなぜ尋ねたかというと今後新人が入ってくるうえでこのようなカルチャーが既に自社になければ新人が自ら考え行動することをしなくても良いと勘違いしてしまうと危惧しているからです。

今までの採用は、指示されたことを正確にやってもらう人材を獲る目的が第一でした。しかし今回採用する方は自ら考え自ら行動するという一段階上の当事者意識を持っている方を迎えたいと思っています。先輩社員に当事者意識がなければそのように倣って悪しき指示待ち状態を踏襲するのは当然の環境になります。

私は問題の報告だけを受けた際には必ず「あなたはどうしたら良いと思う?」と聞き返します。そこで妙案を言えるかを見てはいません。最悪逃げたりゼロ回答せずに、間違っても、苦肉の策でも良いので提案する姿勢、意識を見ています。

報告される問題は主に自分たちの業務フローや利便性に関わることなので自分で解決する当事者意識、自己解決力がないと結果自分たちが不便被ります。誰のせいでもなく自分の問題は自分で行動して解決するのはいずれの環境でも普遍です。私もこうすればいいんじゃないかと思う時はありますが、あえて言わなかったりします。もちろん相談役として社員の行動には反応しますのでコミュニケーション、報連相も大切ですが私という存在がなければ回らないのはちょっと頼りないです。

解決策としての相談役として開かれているのであれば不満やストレスなどは発生しないように思うのですが、特にアクションなければ現状を是認してることにしますと伝えています。

リクルート創業者の江副浩正氏が自分の部下に当事者意識を持たせるよう徹底的に上記のような投げかけをしていたと聞きました。そしてそれは今でも同社のカルチャーになっているようです。普段の仕事は危機迫るものではなく現状維持でも大したことではありません。

しかし、自分が乗っている一人用の船の船底に穴が空いたらどうするか、誰に頼ることも、相談も出来ず、かといって放置していたら自分が溺れてしまいます。普段の仕事にそれだけの危機感を持って取り組み周囲をも巻き込める④の人と、そうではない人と、人材市場価値においてもその当事者意識や解決スキルを持ち合わせている前者は付加価値が高いでしょう、一緒に仕事していると直ぐにわかってしまいますので意識してほしいものです。