異国の文化や情緒を体感して独自の料理に舌鼓をうち、現地の人々と触れ合うことで日本とは異なる世界を堪能する…楽しみがたくさん詰まっている海外旅行! ですが見知らぬ土地への旅行では、思わぬトラブルが起こることも珍しくありません。今回は、海外で起こる可能性のある大小のトラブルについてのお話しです。

どうする? 海外で不安倍増のトラブル

トラブルは日常生活でも起こるものですが、海外でのトラブルだといつも以上に不安が大きくなってどうすればいいのか解らなくなることもありますよね。焦ってパニックになるのを防ぐためにも、まずはトラブル回避や対応のための知識と準備をしておくのが大切です。

“万が一”のための準備

「転ばぬ先の杖」という諺を知っていますか? これは「何かの問題が起こったときのために十分な準備をしておく」という意味で、準備さえ万全であればトラブルが起こっても落ち着いて対処できることを教えてくれます。海外旅行の準備の中には、まさにこの言葉が当てはまることが多くあるといえるでしょう。

準備しておきたいものとは?

トラブルといってもその内容は様々ですし、トラブルというよりは“困りごと”のほうが多いかもしれません。これを含めて海外旅行の事前準備をしておくと、安心感も大きくなりストレス軽減にも繋がります。

【海外旅行保険】事前準備の最たるものでありマストなのが海外旅行保険。入らない人はいないと思いますが、現地で大きな事故や事件に遭遇してしまった際にはまさに救世主となります。保険にはいろいろな種類がありますが、一般的なのがクレジットカードにある付帯保険です。持っているクレカにどんな種類の保険が付いているのかをしっかりと確認しておきましょう。
また、手厚い内容の保険がいいのであれば保険会社の海外旅行保険に入っておくといいでしょう。

【防犯グッズ】防犯グッズもいくつか用意しておくと安心です。グッズにはスリや置き引き防止など様々な種類が揃っています。特におすすめしたいのはインナーの上に付けられる薄型のポーチです。絶対になくせないパスポートや重要なメモ書き、いくらかの現金などを入れて常に身体に密着させておけるので便利です。

【薬】海外では、特に水や食材の違いから体調を崩すこともあり得るので胃腸薬はマスト。他にも風邪薬、頭痛薬、絆創膏、乗り物酔い止めなどがあると安心できます。薬類はまとめてジッパーなどに入れておくと便利です。

【自動翻訳機】旅行先の外国語に堪能であれば別ですが、自動翻訳機は大活躍します。現地の空港や税関、ホテルの受付、飲食店の注文を含めて、まったく喋らないでいるわけにはいきません。その際に役立つのが自動翻訳機です。現在ではスマホでも翻訳アプリがあるので、これを使うのも方法です。自動翻訳機でもアプリでも大切なのは“事前に使い方を覚えておく”ことです。使うときになって操作方法がわからないと意味がありません。

【大切な場所のメモ書き】航空会社、空港、泊まるホテル、ホテル近郊の警察署や病院、現地の大使館や領事館、クレカ会社、保険会社などの住所と電話番号、さらに家族や友人の電話番号などはメモ書きしておきましょう。事件事故に遭遇した際にすぐに連絡ができれば敏速な対応ができます。スマホの電話帳やメモでもいいのですが、故障や電池切れになると見られないので、メモ書きも作っておくのがおすすめです。

【小銭】現地で交通機関を利用するときやチップを払う必要がある場合など、現地通貨の小銭は何かと必要になります。あらかじめ小銭を持っていれば、もたもたせずに支払えるので安心。小銭は専用の小銭入れで別にしておくと便利。また、レストランなどではクレカでチップ込みの請求になることもあるので、事前に確認しておくといいでしょう。

【レンタルWiFi】トラブル用というわけではありませんが、「海外レンタルWiFi」は借りておいた方がいいでしょう。スマホ料金を抑える、キャリアの電波が入りにくい場所にいる、などの場合でも便利で安心。現地のフリーWiFiはセキュリティの面で不安が残ります。レンタルWiFiは加入も返却も空港でできるので手間も最小限です。

海外旅行トラブル&困りごと集

海外旅行先で起こりやすいトラブル&困りごとをまとめました。重要なのは、何か起こっても冷静に判断して行動することです。異国の地では、小さなことでも慌ててしまいがち。特に海外初心者などは気をつけましょう。

【入国審査】現地の国に入るための最初の関門、入国審査。慣れていないとアタフタしそうですが、あらかじめ準備さえしておけばスムーズにいきます。外国語がわからないならスマホの翻訳アプリや自動翻訳機を用意しておきましょう。
※対処法
1、翻訳機器をすぐに使えるように準備
2、よく聞かれる質問の答えを考えておく(どこに行くか/旅行の目的/宿泊先など)
3、信頼される身分証になるクレジットカードの準備
4、こそこそした態度はとらない

【言葉の壁】海外でのコミュニケーションは慣れていないと大変かもしれません。翻訳アプリや自動翻訳機は必須ですが、それ以外にも方法はあります。どうしても他に伝える方法がない場合には試してみて下さい。
※対処法
1、スマホや自動翻訳機の充電状態は常に確認しておく
2、ガイドブックなどに載っている目的の写真を見せる
3、ジェスチャー、ボディランゲージで伝える
4、知っている単語があるなら単語を並べる

【ホテルでのトラブル】ダブルブッキングで部屋がない、部屋で盗難に遭ったなどの大きなトラブルも起こりえるホテル。鍵を中に置いて部屋を出てしまった、シャワーが出ないなどのトラブルならフロントに連絡して対処してもらいましょう。
※対処法
1、現金やキャッシュカード、重要書類を目立つ場所に置いたまま部屋を出ない
2、外出時は重要なものは必ず持っていく
3、部屋の貸金庫はあまり信用しすぎない
4、高価なものはフロントに直接預ける
5、ドアをノックされてもドアチェーン越しに対応するかフロントに連絡して確認する
6、海外出発日直前に1度はホテルの予約確認をしておく

【病気や事故】旅先で持病が悪化した場合、海外の病院では最適な対処法をみつけるのに検査が必要に…敏速な対応のためにも自分専用の薬は必ず持っていくこと。他にも風邪や腹痛などのトラブルもあります。現地ではしゃぎすぎないことも予防となります。
※対処法
1、病気やケガが対象の海外旅行保険に入っておく
2、暴飲暴食は控える
3、海外の生水(硬質)は飲まずにペットボトルを購入する
4、風邪薬、胃腸薬などの基本薬は持っていく

【盗難、ぼったくり】日本ほど治安のいい国は珍しいのです。海外で日本と同じように行動するのは危険すぎます。レストランやショップなどで荷物やスマホを置いて、数十秒目を離した隙に盗まれることも多々あります。観光地ではぼったくりレストランや飲食店も存在します。
※対処法
1、防犯グッズを活用する
2、置いた荷物、スマホから目を離さない
3、背面に取り出し口のあるリュックなどは使わない
4、ショップ、レストランは入店前に情報を確認する
5、貴重品は身体から離さない
6、高価なアクセサリーは付けない

【身の危険のある犯罪】万が一、強盗などに襲われて身の危険を感じた場合、相手を挑発して興奮状態にすることは絶対にしないように! 武器を持っているようなら身の危険があるので要求には応じることも必要です。
※対処法
1、取られた物をすぐに確認してリストにする
2、警察、大使館にすぐに連絡
3、クレカなどを取られたらカード会社にすぐ連絡
4、どうしていいかわからないときには大使館に駆け込む
5、現金は小分けにして持つ
6、パスポートなど重要書類は身体に密着させて持つ