旅行情報

あなたの旅行先の国名・都市名

ウズベキスタン・タシケントほか

あなたが旅行に行った年月

2016年8月

あなたが旅行に行った回数

20回以上

あなたの年齢、性別、職業

35歳 男 会社員

一緒に旅行に行った人の人数

2人

トラブル体験をした場所

ウズベキスタン空港・タシケント市内

トラブル内容

これは私が友人と中央アジアのウズベキスタンに渡航した時の話です。ウズベキスタンは「スム」という通貨であり、当時の公定レートは1アメリカドル(約120円)が2,500スム。つまり100ドル(12,000円相当)を両替しようとすると、750,000スムにもなります。そしてウズベキスタンのスムの最高紙幣額が「5,000」スム……つまり100ドルの両替で、最高貨幣が150枚束になったものが提供されるのです。

事前に少しは本で読んでいましたが、まだこのすさまじさにまだ気づいていなかった私たち、空港の外貨両替で300ドルの両替を依頼したところ……なんと空港の係員は「NO」との回答。なぜかと聞いたら、「悪いことは言わないからここではこの程度にしておけ」とのこと。何が何やら分からなかったのですが、たった100ドルで予想以上の札束を受け取ってびっくり。とはいえこの時点ではあまり気にしていませんでした。

到着日はホテル代の支払いと、夕食をスムで支払う私たち。物価が安いとはいえ、100ドル程度はホテル代と食費、タクシー代でなくなってしまいます。そこでホテルのスタッフに「両替所はないか?」と聞いたところ、スタッフが人気のないところに手招きして……「チョルニバンク」と一言。

何のことかわからなかった私たちにホテルのボーイが個人的に両替するとして提示したレートは、なんと1ドル=6,000スム!そう、ウズベキスタンのような自国の通貨が弱い国では、国の定める公定レートと、実際のレートに大幅な差があったりするのです。彼らはドルの価値が、国の定める価値の2倍以上であることを知っていたのです。

あとで知ったのですが、「チョルニ」とは「黒」や「闇」を意味するそうです。私たちはここで両替して何かトラブルが起きないかと心配もしましたが、もうスムを切らしていたために止むを得ず両替。ここで300ドルを両替したところ……ボーイは一瞬姿を消し、何やらバックを持ってきました。そのバッグの中には満杯の札束!まるで銀行強盗でもしたかのようなバッグ。渡された通貨は5,000スムのみならず、市民生活ではよく使う1,000スムの札束が多く混じっていたのもあり、たった3万で莫大な体積になってしまうのでした。

さて思いがけずこんな札束をもらった我々。バックパッカー旅行であったため、背中のバッグパンパンに札束を詰めての旅行がいかに大変であったかは筆舌に尽くしがたいところ。砂漠地帯での8月の太陽にじりじり焼かれて、背中には札束……ほかの国ではできないであろう大変な経験でした。

トラブル関係で追記しておくと、ウズベキスタンでは入国時と出国時に、厳密に所持している通貨を書面に記入せねばならず、さらに全員ではないにせよ実際に確認されることがあります。実はその時に何かしらの矛盾があると、恐ろしいことになってしまうのです。

私もたまたま別室で確認されたのですが、スムはほとんど使いきっていたので特別何もありませんでした。ただ同室で調べられた外国人の方は、どうも持って入った時のアメリカドルと、スムの合計が入国時に記入していた金額を上回っていたようで……さらに空港警察のようなところに連行されてゆくのを見送りました。認識があいまいだと、こういった恐ろしいトラブルに巻き込まれることもあります。

やはりちょっと損はしても、外貨両替は正式なところでしてもらった方がいいのだろうなあ……と思った事案でした。とはいえ空港での両替も上限額を設けられていたのですが……。

トラブルに巻き込まれないためにするべきだった行動

前に現地の通貨情報をきちんと把握しておくべし。および少しでもトラブルを避ける為やはり少し損でも正式な両替所を優先するべし。