憧れのハバナでまさかの詐欺被害!現地通貨に潜む落とし穴
旅行情報
あなたの旅行先の国名・都市名
キューバ、ハバナ
あなたが旅行に行った年月
2019年2月
あなたが旅行に行った回数
5回目
あなたの年齢、性別、職業
34歳、男性、フリーライター
一緒に旅行に行った人の人数
単独
トラブル体験をした場所
ハバナ旧市街の両替所付近の個人両替
トラブル内容
キューバ旅行はずっと憧れでした。
クラシックカーが走り、色褪せたコロニアル建築が並ぶハバナ旧市街の風景をこの目で見たい。
そう思って2019年の冬、単身でキューバへ旅立ちました。
空港に着いたとき、多少の外貨両替(CUCとCUP)が必要になると考え、空港の両替所で一部のユーロをキューバペソに両替しました。
実はキューバではアメリカドルが非推奨通貨になっており、ユーロの方が手数料が安いと事前に調べて知っていたため、出国前にユーロを用意しておいたのです。
しかし、空港の両替所のレートがかなり悪かったため、街中の両替所を使おうと考え、ハバナ旧市街へ向かいました。
問題が起きたのは、観光で訪れていた旧市街の中心、オビスポ通りのカフェ前でした。
地元民らしき男性が「両替が必要か?」と声をかけてきたのです。
最初は警戒しましたが、彼は流暢な英語を話し、さらに「銀行に並ぶのは時間の無駄だよ。
俺ならレートもいいし、すぐできる」と自信たっぷり。
財布の中にはしっかりキューバペソの札束を見せ、観光客に慣れている様子でした。
当時、私は観光客用のCUC(兌換ペソ)と地元民用のCUP(人民ペソ)の違いについて、あまり深く理解していませんでした。
街中では1CUC=24CUPが相場でしたが、彼は「1ユーロ=28CUPで交換する」と言いました。
レート的には悪くない気がして、100ユーロを渡してしまいました。
その場でお札を数えて渡され、私は簡単にお礼を言って立ち去りました。
しかしその後、レストランで支払いをしようとしたときに気づいたのです。
彼が渡してきた札のほとんどが、価値の低い3CUPや1CUPばかり。
しかも半分以上が古くて破れかけた札でした。実際の金額を計算すると、100ユーロに対して返ってきたのはたったの30ユーロ相当。
つまり、約70ユーロ分をだまし取られていたのです。
腹が立つよりも、自分の甘さにショックを受けました。
周囲に人はいたものの、強引に交換されたわけではなく、自分の判断で応じたため警察に行っても対応は期待できそうになく、泣き寝入りするしかありませんでした。
後で同じホステルに泊まっていた他の旅行者に話すと、同じような経験をした人が何人もいました。
しかも、CUPとCUCを混同して観光客に不利なレートで押しつける手口は、当時のハバナでは典型的な詐欺パターンだったようです。
「せっかくの夢のキューバ旅行で詐欺なんて…」と落ち込みましたが、気持ちを切り替え、残りの日程はすべて正規の銀行やCADECA(公営両替所)を使い、慎重に行動しました。
いまでもハバナの風景や陽気な音楽、美しい夕暮れのマレコン通りは忘れられませんが、あの両替トラブルの記憶だけはどうしても苦い後味が残ります。
観光地の甘い誘いには本当に注意が必要だと痛感した旅でした。
トラブルに巻き込まれないためにするべきだった行動
公式のCADECAや銀行を利用し、街頭の個人両替には絶対に応じないようにすべきだった。
通貨の仕組みも事前にもっと理解しておくべきだった。
