バリ島の路面店で遭遇!高レートの罠とマジックハンド詐欺の恐怖

旅行情報
あなたの旅行先の国名・都市名
インドネシア、バリ島(クタ地区)
あなたが旅行に行った年月
2023年8月
あなたが旅行に行った回数
5回目
あなたの年齢、性別、職業
62歳、男性、会社員
一緒に旅行に行った人の人数
2人
トラブル体験をした場所
クタのレギャン通りから少し入った個人の両替所
トラブル内容
これは私が妻と久しぶりの海外旅行として、インドネシアのバリ島を訪れた際の話です。
定年を間近に控え、少し長めの休暇が取れたため、南国のリゾート地でゆっくり羽を伸ばそうと考えていました。
到着初日、空港での両替はレートが悪いという事前情報をガイドブックで読んでいたため、当面必要なタクシー代などの最低限の現金だけを空港で換え、残りは街中のレートが良い場所で外貨両替しようと決めていました。
長年の会社勤めで培った慎重さが、逆に仇となり、これが全てのトラブルの始まりでした。
クタの繁華街であるレギャン通りを散策していると、至る所に「MONEY CHANGER」の看板が出ています。
正規の銀行や政府公認のマークがある店は、当時のレートで1円=105ルピア程度でした。
しかし、路地裏にある小さな雑貨屋の一角にある両替所の看板には「109」という、相場からは考えられないほど高いレートが書かれていました。
「これなら数万円換えるだけで、夕食のグレードを上げられるかもしれない」
普段は堅実な私ですが、旅の開放感もあり、つい欲が出てしまいました。
妻は「危ないんじゃない?」と心配していましたが、「目の前でしっかり確認すれば大丈夫だよ」と、私は根拠のない自信で彼女を説得しました。
その店は、表向きはTシャツや土産物を売っている雑多な店で、奥にガラスケースのカウンターがありました。
店番をしていたのは愛想の良い現地の中年男性。
「いらっしゃい!日本から?良いレートだよ」と流暢な英語で話しかけてきました。
私は3万円分の日本円を出し、ルピアへの両替を依頼。
男性は電卓を叩き、提示された金額はやはり正規店よりかなり多い額でした。
「よし、これで取引成立だ」と思った瞬間、ここから彼の手品のようなショーが始まりました。
インドネシア・ルピアは桁数が非常に多い通貨です。
3万円分ともなれば、10万ルピア札でも相当な枚数になります。
男性は私の目の前で、10万ルピア札を10枚ずつの束にしてカウンターの上に並べていきました。
「ワン、ツー、スリー…テン。OK?」と確認を取りながら、非常に丁寧に数えてくれます。
私も老眼鏡越しに、その手元を凝視していました。
確かに枚数は合っています。
「OK、パーフェクトだね」と彼が言い、その札束を綺麗にまとめようとした一瞬の隙でした。
彼が何かを落としたような素振りを見せ、カウンターの下に一瞬手が隠れたのです。
あるいは、何か話しかけられて私の注意が逸れた瞬間だったかもしれません。
彼はまとめた札束を素早く封筒に入れ、「安全のためにこれに入れておくよ。外で出しちゃだめだよ」と笑顔で渡してきました。
「ありがとう」と言って店を出た私たちは、少し得をした気分でコンビニへ向きました。
水を買おうと封筒を開け、支払いをしようとした時です。
「あれ? 厚みが足りない気がする」 長年の勘と言いましょうか、嫌な予感がして、その場で全ての紙幣を取り出して数え直しました。
……足りないのです。
300万ルピア以上あるはずのお金が、200万ルピア強しかありません。
日本円にして約1万円近くが消えていました。
いわゆる「マジックハンド」と呼ばれる詐欺の手口です。
数え終わって私に渡す一瞬の隙に、手のひらに紙幣の一部を隠し持ち、カウンターの下に落とすという古典的な手法でした。
血の気が引く思いで、すぐに先ほどの店に戻りました。
しかし、店の男性の態度は豹変していました。
「あんたが店を出た後に抜いたんだろう」
「数えた時は合っていたはずだ」
「文句があるなら警察を呼べ」
と大声で威嚇してきました。
異国の地で、しかも妻を連れている状況でこれ以上のトラブルは避けたいという思いと、自分自身の不用心さを恥じる気持ちがあり、私たちは泣き寝入りするしかありませんでした。
結局、正規店との差額で得をするどころか、高い勉強代を支払うことになってしまいました。
レートの良さという甘い蜜には必ず毒がある。
この苦い体験は、今後の海外旅行における教訓として深く心に刻まれています。
トラブルに巻き込まれないためにするべきだった行動
公認(Authorized)」の看板がある綺麗な店舗や銀行で両替するべきでした。
また、相場より極端に良いレートは詐欺だと疑い、相手が封筒に入れた後でも、必ずその場でもう一度自分で数え直してから店を出るべきでした。
信頼性の高い空港の両替所で両替するべきだった。









































