海外旅行で飛行機の乗り継ぎで慌てないための基礎知識

海外旅行で搭乗する飛行機には、行く国によって直接目的地へ飛ぶパターンと、途中で他の空港に立ち寄る乗り継ぎが必要なパターンがあります。直接の場合は何の心配も無いのですが、乗り継ぎがある場合にはいくつか注意しておきたいポイントがあります。

何のトラブルもなく乗り継ぎが出来るように、基本的な知識を覚えておきましょう。

飛行機の乗り継ぎには2つの種類がある

まず覚えておきたいのが、以下の2種類の乗り継ぎのパターンです。

トランジット

トランジットとは、最初に乗った飛行機の機体は変わらないのですが、フライトの途中で1ヵ所から複数の空港に着陸して、水や食料、燃料などの補給と機体の整備点検を行うことをいいます。時間的には約30分から1時間程度で、その間乗客は機内で待っているか空港内のトランジットルームで待機しています。

トランスファー

トランスファーとは、途中で飛行機を乗り継いで最終的な目的地へと向かうことをいいます。日本からの発着の便だと、パターンとしては欧州各国へ行く場合にソウルや香港で飛行機を乗り継いだり、日本の地方空港から出発する場合にはまず国内線に乗って、成田や羽田などで国際線に乗り継ぐ、という場合があります。

また、海外の空港では乗り継ぎ時間が長い場合には、1度入国して時間を過ごすことも出来ます。ちなみに、この時にその国で数日間の観光をして最終目的の国に向かう“ストップオーバー”という航空券もあります。

「トランジット」の場合には機内で過ごすか1度飛行機を降りるかどうかの違いだけで、あとは何の心配もありませんが、「トランスファー」では場合によっては手間がかかることもあるので、今回は「トランスファー」について説明していきましょう。

「トランスファー」のポイントと注意点

初めて「トランスファー」を経験する時などは、うまく乗り継げるかどうか心配になることもあるかもしれませんが、ポイントをしっかりと押さえておけば問題はないでしょう。

トランスファーの流れ

1、飛行機から降りる

次の飛行機に乗り換えるために、最初に乗った飛行機から降ります。もちろん、手荷物などはすべて持って降ります。

飛行機から降りるときのポイント

「トランジット」とは違い、乗ってきた飛行機に再度乗ることはないので、忘れ物がないかどうかをしっかりと確認することが大切です。

2、再チェックインをする

空港内にある“Transfer”と書いてある標識に従って行き、専用チェックインカウンターで乗り継ぎ便へのチェックインをします。

再チェックインのポイント

ここで注意したいのは搭乗券です。最初の飛行機と乗り継ぐ飛行機が同じ航空会社の場合には、最初に乗り継ぎ便の搭乗券も貰えるので再チェックインの必要はありません。ですが、航空会社が違う場合には再チェックインは必須で、この時に乗り継ぐ飛行機の搭乗券を貰えます。ただし、これは航空会社や各空港によって異なることもあるので、スタッフなどに確認しておくといいでしょう。

3、次の飛行機に搭乗する

乗り継ぎ便の出発時間になったら、次の飛行機に搭乗します。

次の飛行機に搭乗するポイント

乗り継ぎまでの時間は便によってまちまちです。時間が短い場合には空港内で待つことになりますが、時間が長い場合には1度入国することも可能です。その際には通常の入国手続きが必要となるので、入国はかなり時間に余裕がある時のみにしたほうが無難でしょう。

トランスファーの注意点

乗り継ぎまでの時間

乗り継ぎ便の出発時間までには空港内で食事やショッピングをすることも出来ますし、時間に余裕があれば入国するのもいいでしょう。ただし出発時間までには余裕を持って乗り継ぎの手続きなどを済ませて、あとは搭乗するだけの状態で待機するようにしましょう。乗り継ぎにあまり時間のかからない同じ航空会社の飛行機同士でも約2時間ほどみておくと安心です。また、違う航空会社の飛行機を乗り継ぐ場合には、約3時間ほどと考えていればいいでしょう。

飛行機に預けた荷物について

国際線では、そのほとんどが同じ航空会社の飛行機となります。この場合には日本の空港で預けた荷物は最終目的地までそのまま運ばれます。ですが、国際線から現地の国内線へと乗り継ぐ場合は入国審査を行う空港で一旦荷物を受け取る必要があり、再度預けることになります。どちらにしても大切なのは、出発時の日本でのチェックインの時に、預ける荷物に付いているバゲージタグやその半券で、最終目的地がしっかりと印刷されているかどうかをチェック、間違いがないかを確認しておくことです。

いくらバゲージタグに最終目的地が印刷されていたとしても、ミスによる荷物紛失ということも無きにしもあらずです。 この場合に備えて、バゲージタグの半券は無くさないように注意しましょう。荷物紛失については、以下のコラムを参照してみて下さい。

コラム「海外旅行で飛行機に預けた荷物が紛失したときの対応は?」 https://www.interbank.co.jp/column/6644/

乗り継ぎで押さえておきたいこと

乗り継ぎをよりスムーズに行うために、自分で出来ることをしておきましょう。

乗り継ぎ口を確認しておく

空港には、
乗り継ぎ/「Transfer」「Flight Connection」
入国審査/「Passport Control」
などの案内板があるので、空港に着いたらまずはこれを確認して、間違わないようにしておきます。

時計を現地の時間に変更する

海外での時差は、乗り継ぎまでの時間を勘違いさせる原因にもなります。これを防ぐためにも、空港に着いたらすぐに時計を現地の時間に合わせておくといいでしょう。

もし乗り継ぎに失敗したら…

何らかの理由で乗り継ぎに失敗してしまった場合、「トランジット」であれば保障が受けられるので心配はありません。同じ航空会社の場合でも、別の便を手配して貰えることが多いので確認してみましょう。この時に振り替え便の手配が難しくて時間が空いてしまったとしても、原因が航空会社にあるのであれば宿泊ホテルなどの手配もしてくれます。

異なる航空会社での乗り継ぎだと、失敗すればそこでまた飛行機を予約する必要がありますが、格安チケットなどでは、払い戻しや変更が効かないことを前提にしていることもあるので要注意です。

要は遅刻などの自分自身の過失で乗り継ぎ失敗をしないようにすることが重要です。自分に何も落ち度がなければ、どんな場合でも何らかの保障は受けられると思いますので、スタッフや航空会社のカウンターで聞いてみるようにしましょう。

どんなに気をつけていても、トラブルというものは付きものです。乗り継ぎに際しては、乗り継ぎ失敗というトラブルがいちばん怖いこと。もしそうなってしまっても、慌てないで対応することが大切です。ただし、自分の責任においてトラブルを招かないように気をつけることを忘れないようにしましょう。